最終更新日 2022/06/05

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98話 6日目 後編

三回戦 ハヅキさんvsマイヤさん

マイヤさんは、槍使いで3月の武闘会では、10位に入る程の強さだと言う。

その一端を、開始早々に出して来た。

「そら!そら!そら!どうした!逃げ回っているだけか!技を仕掛けてこい!」

マイヤさんは煽るが、ハヅキさんの準備は進んで行く。

5分後、

「(マイヤさんと距離を取り)さて、そろそろ、決着をつけようかしら?」

「ほう。逃げ回っていたのに、決着だと!?」

「ふふふ。大技になるから準備が必要なのよ。でも、それも済んだわ。」

「ふん。俺から行かせて貰う!はぁぁぁぁ!!!!!」

マイヤさんが、技を出す為に、ハヅキさんに肉薄する。

「(にやり)光の牢屋!」

しかし、マイヤさんは、ハヅキさんに後一歩の所で、光の牢屋に捕捉されてしまう。

「なんだ、これは!!」

マイヤさんの周りに、六角形のバリアが張り巡らされていて、
破壊しようと、試行錯誤するがうまく行かない。

「それじゃぁ。最後の一撃よ!」

ハヅキさんの言葉に、マイヤさんは、臨戦態勢に入るが、なかなか攻撃が来ない。

「ふっ(にやり)最後の一撃と言いつつ、俺には届かなかったようだな。」

マイヤさんは余裕を取り戻すが、ハヅキさんの言葉が崩す。

「そうかしら?攻撃というのは、何も自分の周りとは限らないわよ?」

ハヅキさんは、そう言い、上を見る。

釣られてマイヤさんも上を見ると、
魔力の竜が口を開けて、回避不能な位置にまで迫っていた。

「くっ!竜だと!」

攻撃を出そうと準備する段階で、竜に飲み込まれ、消えてしまう。

「ふうう。うまく行ったわね。」

ハヅキさんは出迎えた仲間とハイタッチをしている。

観覧席SIDE:

「おい、エイウル。最後の竜を放った場面を見たか?」

マウシスさんは、腕を組みながら考えている。

「いや。僕もマイヤと同じで、気付いたら上にいた。

それにしても、人数が少ないのに、アイディアや実行力がすごい。」

ここで、マウシスさんが僕に聞いて来た。

「さて、コーヤ。後はお前だけだ。マイヤも10分位で戻って来るだろう。
どんな風に戦うんだ?」

「そうですね。日が落ちる前に、寝床を建設したいので、早く終わらせるつもりです。」

エイウルさんが話に入って来た。

「いや、コーヤ。寝床って、自分の拠点で寝れば良いんじゃないのか?」

「ここから、拠点まで帰って、また、来るんですか?」

「ああ。なるほどな。合宿方式にすれば、色々と出来ると言う事か。」

「そうです。それに、皆さん、必ず、食料を持っているとは言えないでしょうし、
このまま行けば、また、瞬動とかを教える事になるでしょう。

だったら、一箇所で寝泊まりし、食事も皆で作って食べれば、
イベントが楽しかったと言えると思いまして。」

「お前。そこまで、考えていたのか?」

「いやはや。他の人の事まで考えるとは、コーヤはお人好しだな。」

「そう思います?人が集まれば、自分が知らない情報も手に入りやすいんですよ?
情報を共有したり出来れば、自分達の為になりますから。」

「ふむ。確かに言われてみれば。俺達が遊べているのは一部でしか無いしな。」

「そうですね。コーヤに出会って、知らない事が多いのが分かりました。」

10分後

「戻った。いやー、負けた!負けた!」

「おう。マイヤ戻って来たな。」

「ライグの試合はまだなんだろ?」

「ええ。その話をしていたんですが、時間が無いので、すぐに終わらせる様ですよ。」

「何だと?ライグは、あれでも、武闘会上位だぞ!?」

四回戦 ライグvsコーヤ


コーヤSIDE:

「やっと、俺達の出番か!待ちすぎて寝ちまったぜ!」

「ああ。その事なんですが、ライグさんには申し訳ないですが、
30秒以内に終わらそうと思っています。」

「おい(怒気)!!!そこまで、俺が弱いとでも言うのか!!!!!」

「う〜ん。30秒でも長めに取ったんですよ。」

「ふざけるな!!!5秒以内に俺を屈服させれば、負けを認めてやる!」

「へぇー。そうですか。リンネさん。ストップウォッチよろしく。」

「はーい。」

「それじゃぁ。本気モードで行かせて貰います。」

「おう!!!」

試合開始の合図と共に、縮地を使って、ライグさんの後ろに立ち、
手に一点集中でスリープを使うと、即落ちしてしまう。

リンネさんに合図を送ると、記録を読み上げた。

「え〜と、記録!3.78秒です!!!」

観客席からは、どよめく。

「マイヤさん。ライグさんをよろしくお願いします。」

「ああ。それは良いが、さっきのは瞬動じゃ無いよな。」

マイヤさんは、状況に戸惑いながらも、ライグさん受け取った。

「そうですね。あれは、縮地です。以前は不安定だったんですが、
最近になって、安定したんです。

今回の勝負は、5秒以内だったので、瞬動だと微妙に間に合わないから縮地にして、
動き始めにスリープを待機させておいたので、スムーズに行きましたね。」

「はぁぁ。完敗だ。これが、俺達の”核”だ。」

これにより、僕達は2つのエリア(80区画)に増やす事になった。

「それで?これから、どうするんだ?」

「この後、第三エリアの提携クランと合流します。

そして、近郊に広い場所を探して貰っているので、
そこに、宿泊所の建設、炊事場などを作って、合宿みたいな感じにしたいと思います。」

「という事は、瞬動や縮地も教えてくれるのか?」

「ええ。僕達としては合流が目標だったので、あとは、他の勢力が攻めて来ない限り、
その場所で、みんなで得意分野を教えあって、良い思い出を持ち帰って貰おうかと。」

「なるほどな。確かに、交流もイベントの醍醐味だし、知らない事を知れば、
イベント後に、行動に幅が出る。悪くは無いな。」

「そこで、お願いがあります。建築持ちと食事出来る人を探して下さい。

さすがに、少ない人数では無理がありますので。」

「了解した。今すぐ、確認しよう。」

僕達は、6日目午後3時頃、第三エリアに向けて出発した。

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