• 最終更新日 2022/06/05

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    96話 6日目 前編

    午後1時半

    午前中は、昨日の残りの探索と、エイウルさんの一言により、
    瞬動の講習などがあり、慌ただしく、動いていた。

    その為、第二エリアの情報を気にしてはいなかった。

    昼食を摂り、一休みしている時に、
    第二エリアのと境に設置した複数台のマイクから、声を拾った。

    それは、2つのエリアの座をかけて、一騎打ちしろという内容。

    「これって、罠?」

    僕は罠なのかどうかの判断が出来かねている時に、
    エイウルさんとマウシスさんが話し出す。

    「あー、罠はない。あいつは脳筋だから、戦う事しか考えていないんだ。」

    とマウシスさんが言うと、エイウルさんも同意している。

    「ああ。確かに、あいつは脳筋で有名だからね。気にする必要は無いだろう。」

    慎重にしつつ、最近完成した転移門の試用実験も兼ねて移動し、
    微調整は必要だが、大枠では問題なかった。

    ちなみに、ドローンで転移門の存在が分からない位置に、設置してある。

    第二エリアSIDE:

    「おい、マイヤ。このマイク、ちゃんと伝わっているんだろうな?」

    「伝わっているんじゃないか?鑑定で作動していると出たしな。
    来る時間は、簡単には来れない距離だし、ゆっくり待ったらどうだ?」

    「そうは言うが、早く戦いたくてな!」

    「はぁぁ。それより、何で、一騎打ちなんだ?やっと、手に入れたのに簡単に手放す気か?」

    「なんでだよ!俺が勝って、増やすんだろうが!それに、もう6日目だ。
    まだ、4つもエリアがあるんだ。ちんたらしていられないだろ。」

    「ほう。ライグにしては珍しいな。戦い以外にも頭を使うなんてな。」

    「どういう意味だ!」

    「じゃぁ、代表同士の一騎打ちは間違いないのですよね?」

    僕は二人の背後から確認する。

    「そうだ。それ以外に方法なんてあるか。」

    「おい、ライグ。それは俺が話したんじゃない。」

    「??はぁぁ?じゃあ。誰が喋ってんだよ。」

    二人が後ろを向くと、僕は笑顔で答える。

    「(二人)!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

    コーヤSIDE:

    「ぜぇ。はぁ。ぜぇ。はぁ。お前!いつの間に!」

    「(気配に敏感な俺なのに、気が付かなかった。)」

    「すみません。何度か話しかけたんですが、気付いて貰えなかったので。
    それで、改めて確認ですが、代表同士の一騎打ちで間違いないのですよね?」

    「おうよ!賭ける物が大きければ燃えるだろ!」

    「ライグ。これは、第二エリア全体の運命がかかっているんだ。
    お前の考えだけで判断するな。」

    「そうは言うが。マイヤ。良い案があるのか?」

    「残念ながら、良い案が無い。」

    「そうだろう!じゃぁ、一騎打ちで決定で良いな!」

    マイヤSIDE:

    エイウルさんとマウシスさんが、マイヤさんに近寄って行く。

    「お〜、マイヤ久々だなぁ。」

    「久しぶりだな。マイヤ。」

    「ん?エイウルとマウシス。お前達はどうしているんだ?」

    二人が状況説明する。

    「というわけで、僕達はコーヤ組に入っている。」

    「そんなに強いのか?」

    「とんでもないぞ。化物級だな。」

    「ええ。戦って身に染みて分かっているので、総取りではなく、分割する事を進める。」

    「ふむ。でも、良いのか?敵である俺に教えて。」

    「ははは(苦笑)これで、コーヤが止まるなら簡単だが、それは無いだろうな。」

    「ああ。それは断言出来る。」

    マウシスは、腕を組んで頷く。

    「分かった。その案を受け入れよう。」

    こうして、負けた方が10区画を譲与する事で、話がまとまった。

    「なんだよ。めんどくさいな。1回で済めば楽なのに。(ぶつくさ)」

    「先程、聞いたんだが、対戦相手のコーヤは、強いらしいぞ。
    1回の対戦で満足するのか?お前は?」

    「それは、本当か?」

    「ああ。実際に戦った人物の話だ。」

    「ほう!そうか!やる気が出て来た!マイヤの話通りに行こう!」

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