最終更新日 2022/06/05

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9話 深刻な状況へ

「すみません。魔物の解体したいのですが。」

「解体ですね。では、案内の者を呼びますので少々お待ち下さい。」

名前を呼ばれたので、案内人の後に付いて行くと、すごく広い場所に着いた。

「いらっしゃいませ。素材買い取り担当をしているリーシャと言います。
よろしくお願いします。」

「こちらこそ、お願いします。」

「解体に関しては、する事は1つですので安心して下さい。そして、終わると
自動で解体スキルが取得出来ます。では、狩って来た魔物を全て出して下さい。」

野犬6匹、ゴブリン16体、オーク2体を魔法袋(中1枚)と(小10枚)から取り出す。

僕が狩った魔物を出し終えると、リーシャさんは驚いて聞いて来た。

「すみません。オークはどこで倒したのですか?」

「街の北にあるカーサスの森の右側下辺りです。」

「少し待ってて下さい。」

どうやら、特殊なアイテムで、誰かと話をしているようだ。

「ギルマスが後で、カーサスの森について聞きたいので、部屋へ来て欲しいとの事です。」

「分かりました。」

その後は、狩って来た魔物に解体ナイフを刺すと言う解体をして、
スキルと素材を手に入れた。

解体スキル

解体スキルを取得する方法は、キャラ作成時に選択、
冒険者ギルドの素材買い取りの人にレクチャー、自力で取得の3つの方法がある。

まぁ、多くの人は今回見たいに、ナイフを刺す方法でスキルを取得しているようだ。

スキルのレベルを上げる事によって、入手出来る素材が変化する。

0〜10:狩って来た魔物に一度刺すだけなので、固定素材のみ
10〜20:固定素材と部位素材と偶にプラスしてアイテムが当たる。
20〜30:部位範囲の決定が出来るなど、アイデア次第で面白いアイテムが入手可能。

また、グロテスク描写に関しては、3段階(低・中・高)に分けられている。

低:主に15歳以下に自動適用されて、解体スキルを10までしかレベルアップ出来ない。
中:15歳以上でグロテスク描写に免疫があるが、無くても構わない人向け。
高:無修正な世界を追求出来、解体でも生々しくなる。

今回、解体スキルを取得したばかりなので、スキルレベルは1。

なので、解体で手に入ったのは、
野犬の皮(中)2枚と魔石(小2が15個、小5が5個、中2が4個)24個だった。

ちなみに、解体スキルを使わずに、解体をすると
スキルでは手に入らない素材が入手出来るみたいだ。

リーシャさんにお礼を言って、ルクウェルさんの部屋へと向った。

魔力溜まり

「(こんこん、かちゃ)失礼します。こんにちは。なんでも、聞きたい事があるとか。」

「ああ。オークの件でね。他にも居そうだったかい?」

座って話をする。

「そうですね。僕のいた場所には2体でしたけど、似た気配がありましたし。」

「そうか。魔力溜まりが出来つつあるのかも知れないな。」

「魔力溜まりですか?」

「そうだ。今から100年程前、今のライカークの街の場所にダンジョンが見つかってね。

最初は、フィンテルから遠征していたんだが、冒険者から遠征の度に街に戻っていたのでは、
ダンジョン探索が進まないと言う要望があって、最終的にライカークの街を作ったんだ。」

水を飲んで一息つく。

「ただ、街の周りには、変異種も多く出没していたから、安全にダンジョン探索する為にも、
大々的に、カーサスの森で魔物討伐を数カ月に一度行なった。

その結果、森には数か所大きな魔力溜まりがあったけど、冒険者達の活躍により、
30年前に安全が確認されて、森に街道を作る事が出来て、多くの人に喜んで貰えた。」

ここで気を引き締めた顔になって話を続けた。

「しかしだ、オークの発見が確認されたという事は、また、魔力溜まりが出来つつあり、
対策を早くしないと、大きな被害が出る可能性さえもあると考えている。」

「質問良いですか?

なぜ、オークが基準になるんですか?」

僕は、なぜ、オークがいた事が、魔力溜まりに繋がるのか気になったので聞いた。

「地域によって異なるが、フィンテル近域において、オークの生息数は限られている。

そして、過去にオークが発見された場所を公開し、注意喚起した。

それによって、過去150年程、オークの発見報告も無いし、魔力溜まりの報告もない。

また、前回、魔力溜まりが発生したのは、160年程前だが、
報告書には、魔力溜まりをオークが守っていたという事が書かれている。

それらを踏まえて、現在ではオークを基準としているわけだ。」

「なるほど、確かに重大ですね。」

僕も事の重大さが理解出来た。

「だから、コーヤも何か気になる事があれば、教えて欲しい。」

「あ。先程、魔石回収したので、
参考になるかもと思うんですが?(魔石中2の4個を取り出す)」

ルクウェルさんは、びっくりしつつも、先程よりも深刻な顔をした。

「そうか。ここまで、魔石が大きくなっていたとは。
もしかしたら、もっと深刻な状態かも知れないな。」

「大きさで分かるんですか?」

「ああ。解体で気付いたと思うけど、
魔石の大きさを5段階表記して、魔物の成長の判断基準にしているんだ。

小は1年未満、中は1年以上3年未満、大は3年以上とおおまかに設定している。

今回、コーヤが手に入れた中2だが、生まれてから最低でも1年半経過している可能性がある。」

「確認ですけど、魔石は魔力の結晶と考えて良いんですか?」

目を閉じて考えながら話し出す。

「まだ、生態が分かっていないが、個人的にはそうだと考えている。

魔石が大きくなるのは、周りの魔素を取り込む為だと、研究者の中でも考えているようだしな。

また、魔石は、魔物の力の源だから、大きければ大きい程、攻撃力が高くなって厄介だ。」

「そしたら、今回、僕が中2の魔石を持つ魔物を倒せたのはラッキーだったと言う事ですか。」

「いや、そうとも言えない。多くは知能を持たないが、突然変異などで知能を持つ者がいる。

若い頃、俺も何回か遭遇した事があるが、強くて逃げる事しか出来なかった。
ソルゲンとの戦いで、君の強さを見たが、安全に勝つのは厳しいかも知れない。」

「そこまでですか。分かりました。僕も出来る限り、周りの事に気を付けておきますね。」

「よろしく頼む。こちらも騎士団と話し合いをして連携を取らないとな。」

話が終わったので、鍵に魔石を取り付けて貰う為に、アクセサリー店に入った。

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