「そろそろ、時間だから、わたし達は前線で敵を少しでも多く倒して、
後方の戦闘を軽減させよう!」
《これより、戦闘を開始します。》
「始まった見たいね。ん?ミュウ!あれって、ユヅキちゃんじゃないの?」
カスミがミュウ達よりも前方の外壁近くで、
武器と魔法を駆使して、敵をなぎ倒していたユヅキを発見した。
「うわ〜!ユヅキちゃんすご〜い!ミュウ!私達も負けていられないよ!」
「うん!じゃあ!みんな!攻撃開始!!」
「(メンバー)了解!!」
戦闘開始から10分後。
「ふぅ〜。(周りを見渡して)
どうやら、敵も分かれたみたいで、この近辺にはあまりいないね。」
「うん。そろそろ、別の場所に移動しても良い頃合い。」
ミュウ達のパーティーに、2人の魔族が近付いて行く。
「へぇ〜。わたし達と同じ双子もいるのねぇ。」
「ほんとうだな。近くには敵もいないし暴れられそうだぜ。」
「もう。リルちゃんたら。その言葉遣い、女の子なんだから直しなさいって言っているのに。」
「しょうがねぇだろ!それよりも、敵を一掃して我が軍を優勢にしないと!」
「それもそうね。3分で終わらせましょう。」
魔族2人は、のんきに話している一方、ミュウ達パーティーも念話で話し合いをしていた。
「(ねえ。シエル。リルとか言う方、ちょっとおかしくない?)」
「(うん。確かに。なんか、実体が無いような気がする。)」
「(今、鑑定したら、ミュウとシエルが言っていたように、実体が無いみたい。
でも、攻撃が当たらないかと言えば、そうでも無いみたいだから、
とりあえずは様子見で、良いと思うけど、どう?)」
「(賛成!戦って見ないと分からないもん!)」
「(私もミュウに一票。問題はその後。)」
「(シエルの言う通りよ。鑑定結果から相当に強い敵よ。第4エリアボスクラスの。)」
「(じゃあ、コーヤさんに貰ったアイテムを使って、
相手の体力と魔力を削がないとダメじゃない?)」
「(よし!じゃあ、作戦は・・・・・で!みんな!このイベント勝つよ!)」
「((メンバー)おおー!)」
そして、戦闘が開始された。
10分後
「はぁ。はぁ。やっぱり、一筋縄には行かないかぁ。」
「はぁ。はぁ。でも、2割程削れたからもう少し。」
「へぇ〜。なかなか頑張るじゃねぇか。」
「本当ね。すぐに終わると思っていたからびっくりだわ。」
形勢は、魔族8割、天使の光が2割で、圧倒的に分が悪かった。
「まぁ。だが、俺達がもう少し、力を出せば、簡単に終わるだろうぜ。」
「ふふふ。リルちゃん。楽しんじゃって♪とは言え、あんまり遊んでいる時間も無いから、
そろそろ、終わりにしましょうか。全力の6割で良いかな?」
「ああ!6割も出せば一瞬でおわるだろうさ!」
その後、3割だった出力を6割に引き上げたリル達に
ミュウ達は、防戦一方となって、数分で窮地に陥ってしまう。
「がはっ!くっ!さっきとは全然違う。これ程まで力の差があるなんて・・・。」
「ぐぅぅぅ。もう、装備の耐久度が持たない。」
「おらおら!さっきまでの攻撃はどうした!?」
ぴき・・・・ぴき・・・・。
「ふふふ、これで終わりにしてあげるわ。渦巻け暴風!」
ミュウ達は成すすべが無く、暴風に巻き込まれて、近くの建物に体を打ち付けられる。
ぴき・・・・・・・・・ぱきん。
「(地面に倒れる)がはっ!そんな・・・。
新品の装備がこんなに簡単に壊されるなんて。」
「(倒れるも起き上がろうと藻掻く)はぁ。はぁ。はぁ。
でも、ここで諦めたら終わりになる・・・。」
「ちょっと時間がかかったけど終わったようね。後始末して、予定通り合流しましょう。」
「ああ。そうだな。(ミュウ達を見て)どうだ、お前ら?いかに弱い存在か分かっただろう!?
これで、お前達を葬り去ってやる!(魔法発動準備に入る)」
「ぐっ!これで、終わってしまうの!」
「諦めない!絶対に何か打つ手があるはず!」