最終更新日 2022/06/05

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76話 クラン〈天使の光〉編 前編

「そろそろ、時間だから、わたし達は前線で敵を少しでも多く倒して、
後方の戦闘を軽減させよう!」

《これより、戦闘を開始します。》

「始まった見たいね。ん?ミュウ!あれって、ユヅキちゃんじゃないの?」

カスミがミュウ達よりも前方の外壁近くで、
武器と魔法を駆使して、敵をなぎ倒していたユヅキを発見した。

「うわ〜!ユヅキちゃんすご〜い!ミュウ!私達も負けていられないよ!」

「うん!じゃあ!みんな!攻撃開始!!」

「(メンバー)了解!!」

戦闘開始から10分後。

「ふぅ〜。(周りを見渡して)
どうやら、敵も分かれたみたいで、この近辺にはあまりいないね。」

「うん。そろそろ、別の場所に移動しても良い頃合い。」

ミュウ達のパーティーに、2人の魔族が近付いて行く。

「へぇ〜。わたし達と同じ双子もいるのねぇ。」

「ほんとうだな。近くには敵もいないし暴れられそうだぜ。」

「もう。リルちゃんたら。その言葉遣い、女の子なんだから直しなさいって言っているのに。」

「しょうがねぇだろ!それよりも、敵を一掃して我が軍を優勢にしないと!」

「それもそうね。3分で終わらせましょう。」

魔族2人は、のんきに話している一方、ミュウ達パーティーも念話で話し合いをしていた。

「(ねえ。シエル。リルとか言う方、ちょっとおかしくない?)」

「(うん。確かに。なんか、実体が無いような気がする。)」

「(今、鑑定したら、ミュウとシエルが言っていたように、実体が無いみたい。

でも、攻撃が当たらないかと言えば、そうでも無いみたいだから、
とりあえずは様子見で、良いと思うけど、どう?)」

「(賛成!戦って見ないと分からないもん!)」

「(私もミュウに一票。問題はその後。)」

「(シエルの言う通りよ。鑑定結果から相当に強い敵よ。第4エリアボスクラスの。)」

「(じゃあ、コーヤさんに貰ったアイテムを使って、
相手の体力と魔力を削がないとダメじゃない?)」

「(よし!じゃあ、作戦は・・・・・で!みんな!このイベント勝つよ!)」

「((メンバー)おおー!)」

そして、戦闘が開始された。

10分後

「はぁ。はぁ。やっぱり、一筋縄には行かないかぁ。」

「はぁ。はぁ。でも、2割程削れたからもう少し。」

「へぇ〜。なかなか頑張るじゃねぇか。」

「本当ね。すぐに終わると思っていたからびっくりだわ。」

形勢は、魔族8割、天使の光が2割で、圧倒的に分が悪かった。

「まぁ。だが、俺達がもう少し、力を出せば、簡単に終わるだろうぜ。」

「ふふふ。リルちゃん。楽しんじゃって♪とは言え、あんまり遊んでいる時間も無いから、
そろそろ、終わりにしましょうか。全力の6割で良いかな?」

「ああ!6割も出せば一瞬でおわるだろうさ!」

その後、3割だった出力を6割に引き上げたリル達に
ミュウ達は、防戦一方となって、数分で窮地に陥ってしまう。

「がはっ!くっ!さっきとは全然違う。これ程まで力の差があるなんて・・・。」

「ぐぅぅぅ。もう、装備の耐久度が持たない。」

「おらおら!さっきまでの攻撃はどうした!?」

ぴき・・・・ぴき・・・・。

「ふふふ、これで終わりにしてあげるわ。渦巻け暴風!」

ミュウ達は成すすべが無く、暴風に巻き込まれて、近くの建物に体を打ち付けられる。

ぴき・・・・・・・・・ぱきん。

「(地面に倒れる)がはっ!そんな・・・。
新品の装備がこんなに簡単に壊されるなんて。」

「(倒れるも起き上がろうと藻掻く)はぁ。はぁ。はぁ。
でも、ここで諦めたら終わりになる・・・。」

「ちょっと時間がかかったけど終わったようね。後始末して、予定通り合流しましょう。」

「ああ。そうだな。(ミュウ達を見て)どうだ、お前ら?いかに弱い存在か分かっただろう!?
これで、お前達を葬り去ってやる!(魔法発動準備に入る)」

「ぐっ!これで、終わってしまうの!」

「諦めない!絶対に何か打つ手があるはず!」

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