「うりぁぁぁ〜!(敵を斬る)うじゃうじゃと!きりがねぇ!」
「カイト!装備が保たん!」
「私達の武器もいつ壊れてもおかしくないわ!カイト!撤退する!?」
「ここまで来て撤退するなんて出来るわけ無いだろ!!」
メンバーは撤退やむ無しを選択するが、リーダーであるカイトは選ばない。
「じゃあ、どうすんのよ!」
そこへ、コーヤから託された装備をヴィオが届ける。
「大丈夫かい、君達?装備が壊れそうじゃないか。」
「ん?あんたは?」
「僕は、フィンテル騎士団の団長をしているヴィオだ。
もし、替えの装備が無いなら、良い物がある。どうする?」
「カイト!限界だ!」
「くっ!耐久度はあるのか?中古ですぐに壊れるのは勘弁して欲しいんだが?」
「その点は安心してくれ。新品で今までの装備とは大きく違う。
まぁ、使って見ないと分からないとは思うけどね。」
「良いだろう。あんたを信用する。」
「ありがとう。僕達は、別の場所の防衛に入る。君達に、この場所を任せても良いかい?」
「(装備が入った袋を受け取る)ああ。任せてくれ。簡単には負けないつもりだ。」
「じゃあ。頼むよ。(騎士団の方へと走って行く。)」
カイトはヴィオから受け取った魔法袋を確認した。
「これは!?優勝者の賞品だった筈。今はそんな事を考えている時ではないか。装着!」
カイトが合言葉をつぶやくと、一瞬で切り替えが完了した。
「おお!?これは!行ける!みんな!新しい装備だ!」
「おいおい。カイト。信用出来るのか?」
「何か問題があれば、俺が責任を取る!はぁぁぁっ!(敵を袈裟斬りに斬って倒す)」
「すげぇ。さっきまで、苦戦していた相手を一撃か。」
装備の力を見た4人は、次々と新しい装備を装着して行く。
「なんだ、この装備。力が湧いて来るぞ!」
「ほんとう!さっきまでの疲れが嘘のように無くなったし。」
「うん!この装備を作った人は相当、生産レベルが高い人なんだね!」
「みんな!良いか!後ろの闘技場は集まっている騎士団が対応している!
負担をかけないように、俺達はここから出来る限り、後ろには行かせない!良いな!」
「(一同)了解!」
そこへ、魔族の集団がやって来た。
「なんだ。せっかくここまで来たのに、雑魚しかいないとはな。がっかりだぜ。」
「タクア様、我々はどうしましょう?」
「お前達は、先に行き、後ろの建物を占拠して来い。俺は、5分位遊んだらすぐに行く。」
「了解しました。(闘技場に向かって行く。)」
「ほう。良いのか?そんな事を言って。俺達を雑魚だと思っていたら痛い目を見るぞ!」
「ふん。俺には、特殊能力で相手の戦闘力を判別する能力がある。
お前達は、俺を10とすると、せいぜい4と言ったところ。
どう、足掻いたところで、俺には絶対に勝てん。
どうだ?今なら、尻尾を巻いて逃げても追わんぞ?はーっはっはっ!(大笑い)」
「カイト。どうする?付け入る隙が無いぞ?」
「そんなもん、作るしかないだろ!」
「とりあえず、攻撃しないと始まらないよ。
今のままの連携を使って見てダメなら、他の作戦を考えようよ。」
「確かに、このまま、にらみ合いしていても意味が無いか。」
「うん!行こう!そして、勝とう!」
「やっと、作戦が決まったのか?どんな作戦だろうが無駄だがな。」
カイト達5人はタクアに、今までの全てをぶつけるが、なかなかダメージが入らない。
「おら。どうした?やっぱり雑魚じゃねぇか。
まぁ、少しは楽しめたし、さっさと倒して合流でもするか。」
「はぁ。はぁ。はぁ。ちっ。化け物め。全然、ダメージが入っている様には思えん。」
「カイト。このままだとジリ貧だ。なんか、良い方法は無いか?」
「こんなにも、力の差があるとはな。俺が、玉砕するから、その間にお前達は回復してくれ。
俺が死に戻りした後は、悔しいがもう少し弱い敵を相手にしよう。」
カイトが珍しく弱音を吐く。
「カイト!バカを言うな!攻撃の要が居なくてどうするんだ!」
「そうよ。死に戻りするなら、みんなでしましょう。」
「なんだ?まだ、やるつもりか?良いぜ!叩き潰してやろう!」
カイトは、ダッシュして瞬動を発動し、タクアの背後に回る。
シルフェは、タクアの体力を吸収、ライアは、覚えたての土魔法で3×2メートルの土壁を形成、
オリエは、ウイングで空に飛び、タクアの弱点を分析し魔法を発動。
ユニは、シルフェが吸収した力を、高出力砲のエネルギーとして利用し発射準備をする。
3分後、作戦は成功し、タクアに大ダメージを与えた。
「ほう!まだ、そんな力を隠していたか!ならば、俺も本気で戦ってやろう!(威圧)」
「(威圧に耐えながら)ちっ!あれでも、倒せないのかよ!」
「まずい!盾が!(ぱき・・ぱき・・ぱきん!)
うわぁぁぁぁ!(吹き飛ばされて闘技場の壁に、体を打ち付ける)がっ!」
「ライア!くそっ!」
「きゃぁぁぁぁぁぁぁ〜!」
メンバーが威圧に耐えられなくなり、吹き飛ばされて行く。