最終更新日 2022/06/05

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51話 拠点のランクアップ

9月5日(月曜日)

午後9時

「時間通りね。行きましょう。」

僕の拠点に集合し、そこから、30分程で、第1エリアボスの領域に着いた。

「意外と近いんですね。」

ユヅキちゃんが感想を言うが、第2エリアの海が見えるかどうかギリギリの場所で、
フィンテルから南に30キロも離れていない森だ。

「でしょ?第1エリアは初心者向けになっているから、範囲を狭くして、
ボスもほどほどのを置いて、比較的簡単に、第2エリアに行けるように設定しているの。」

話しながら歩いていると、第一エリアボスが見えた。

「なるほどねぇ。第1エリアボスを倒す事が、初心者脱却した証なんだ。あ。いたいた。
ゴブリンキングか。なかなか、強そうだ。」

「始めて見ました。」

僕達は、ダンジョンでも出た事が無いので、気楽に眺めていた。

しかし、アカネさん達の反応は全く逆で・・・。

「ちょっと待って!私達の時は、ただのゴブリンが20体だったわよ!」

「うそ!?ゴブリンキングがここにいるなんて・・・。」

「これって、冒険者ギルドに報告案件なんじゃ。」

アカネさん達があたふたする中、僕達は戦闘準備を完了する。

「まぁ。大丈夫でしょ。ユヅキちゃん。準備良い?」

「はい!問題ないです!」

「じゃあ!行こう!(飛び出す)」

アカネSIDE:

その様子を見ていた、コノミがあたふたしている。

「アカネ!まずいよ!どうしよう!」

「う〜ん。コーヤ君なら、大丈夫だと思うけど、私達も戦闘出来る準備しておこう。」

「アカネ。なんで、そんなに落ち着いているの?」

アカネの落ち着きぶりに、ハヅキが聞く。

「クラスで見て来たけど、無茶はするけど無謀な事はしない。
鑑定もあるらしいから、勝算があるんだと思う。」

コーヤ達が突撃した頃、ゴブリンキング側の迎撃体制も完了していた。

コーヤSIDE:

「ユヅキちゃんは、カマイタチで引き付けておいて、僕はその間に裏に回る」

「はい!行け!カマイタチ!」

ゴブリンがいる場所で突風が起き、同時にカマイタチも発生させて、四方八方から降り注ぐ。

数分後には、ゴブリンの死体だけしか残されていなかった。

ゴブリンキングの場所まで辿り着いたコーヤは、気配を消して一気に差を縮めて、
心臓を1回刺しただけで倒していた。

その後、近くにある魔力溜まりから魔力を吸収して正常化しておくのも忘れない。

「コーヤさん。お疲れ様です。」

「ユヅキちゃんもお疲れ様。」

コーヤとユヅキの強さに、アカネ達パーティーは唖然となる。

「ちょっと!コーヤ君!なんで、そんなに強いの!?」

「強い?僕達が?ダンジョンの敵に比べれば簡単な敵だよ?
それに、ゴブリンキングは、魔力溜まりから発生して日が浅いようだからね。」

「え!?ダンジョンには、ゴブリンキング以上の敵が一杯いるの?」

「うん。70階より下にね。僕達は何回か往復したから、ゴブリンキングでは驚かないよ。」

それを聞いたアカネさんは脱力していた。

「なんか。ドヤっていたのが恥ずかしい。」

「でもさ、コーヤさん。私達まだ70階より下に行っていないけど、あんな敵が出るの?」

ハヅキさんが聞いて来た。

「うん。ただ、ダンジョン産装備で勝てる程度には、調整されているけどね。」

「じゃぁ。気合を入れて慎重に進んで行かないと、ダメなようね。
ちなみに、コーヤ君は初見で何回まで行ったの?」

「う〜ん。確か、70階に入って強くなったなと思って、
73階くらいで一旦中止して、装備の整えたりしたかな。

でも、無理して進まなくても大丈夫だよ。

安心して戦える階数で、経験値稼ぎすれば良いし。」

「なるほどね。あ、もうそろそろ、第二エリアのボスが見えて来るよ。」

アカネさんの言葉通り、ボスが見えて来て、
今回はオークキングだったが、あっさりと撃破した。

ちなみに、第2エリアのエリアボス領域は、
第2エリアを北上し、山岳エリアに入ってすぐの洞窟だった。

第三エリア山岳地帯

「ここが、私達の拠点で、マイホームよ!」

「お〜!確かに築100年近くって感じだね。」

良く見ると、所々が崩れ落ちているし、放置された古い建物が似合いそう。

ただ、敷地は広いし、部屋数も多そうなので、修復出来れば、良い物件な気がした。

「ですよね(苦笑)
設定を変えて、きれいな家にしたい!と調べたんですけどダメで。」

「建物のランクアップは10段階あるんだけど、この建物は4ヶ月程前に、買った時の状態で、
5段階に当たるわ。ここから、ランクアップする時は、1段階白金貨5枚以上かかるの。」

「それで、私達は頑張って、白金貨5枚貯めたんです。」

「そうなんだ。確かに、僕の拠点も再現するのに白金貨3枚使ったしなぁ。」

自分の拠点の事を思い出しつつ、
建物に触ると、建築士スキルがある為か、設定画面が現れる。

「じゃあ。今から、画面出すからよろしく。」

僕は、建築設定をみんなに聞きながら選んで行く。

「建築スキル持っている人が設定すると、費用が3割安くなるのね。」

最初、白金貨5枚(500万)だったのが、
最終決定時には白金貨3枚金貨5枚(350万)になっていた。

「それは、建築スキルありがプロ、なしが素人の判定されているんじゃないかしら。
プロが設計したら無駄な部分が無くなり、資材が少なくて済む、だから安い。」

「じゃあ。街の建築士だと、今回よりも高かったのかな?」

「そこまでは分からないけど、確か、コーヤさんは建築レベルが7って言っていたから、
レベルが影響している可能性は高そうね。」

ミリスさんが色々と考察している。

「これで、設計は終わりだ。あとは、開始ボタンを押すだけだよ。」

「みんな、確認して?良ければ、ボタンを押すから。」

「(メンバー全員)問題無し!」

「(ぽちっ!)開始!あ!幕みたいなのが下って来た。おー!建築現場見たい!」

騒いでいると、近くの拠点から人が出て来て、アカネさん達の拠点を見ていた。

ミュウ・シエルSIDE:

アカネ達のホームが改修工事が開始したのを見ている。

「シエル!良いなぁ。わたし達の改築はいつになるんだろうねぇ。」

「確か、1年以上先って言われていた筈。ミュウ?あれ、お兄ちゃんじゃない?」

「どこどこ?(探す)あ〜、うん、ぽいね。」

「じゃあ。聞いて見よう。(とことこ)すみません。お兄ちゃん?」

コーヤSIDE:

僕の所に、中学生らしき女の子が、歩いて来て、「お兄ちゃん」と言って来た。

「え〜と、僕に言っている?」

「(じー)うん、やっぱり、お兄ちゃんぽいねぇ。」

「ごめん。誰か分からないんだけど。」

この時代のVRは、フルダイブの為、体型の変化をする事が出来ず、
変化させる事が出来るのは、目・髪の色・髪型となっているが、
アカネさんの時もそうだけど、以外に人物を特定するのは難しい。

「私はシエル。お盆に会っている。」

もう一人も近づいて来た。

「お兄ちゃん。私はミュウだよ。名前まんまだから分かるよね?」

「(少し考えて、ぽん)あ〜〜!なるほど。全然、分からなかったよ。」

そこにアカネさん達もやって来た。

「コーヤ君?紹介して欲しいんだけど?」

「僕の母方の従姉妹なんだ。」

「なるほど。そうだったんだ。
初めまして。私はコーヤ君のクラスメイトのアカネよ。よろしくね。」

「(2人揃って)よろしくお願いします。(お辞儀)」

「それで、お兄ちゃんは何していたの?」

「建築スキル持っているって言ったら、建物のランクアップをして欲しいって頼まれてね。」

「え!ほんと!お兄ちゃん!お願い!わたし達の拠点もして!」

「NPCに頼んだら、予約は1年以上先まで満杯だって言われて。だから、お願い。」

「まぁ。ここまで来たんだし、別に良いけど、お金は?」

「大丈夫!ネットで調べて、白金貨5枚残しておいたよ。」

数分で、双子のパーティーの拠点の改築も設定を完了。

「お兄ちゃん。助かったよぉ。生産素材一杯持っているから上げるね!ちょっと待ってて!」

ミュウちゃんが、拠点に入り、ユヅキちゃんはシエルちゃん達と話をしている。

「私達も、探さなきゃ。」

結果、双子パーティーからは、生産素材の詰め合わせ。

アカネさんパーティーからは、拠点にある不要な品を見せて貰ったんだけど・・・。

「鱗だよね?どこで貰ったの?」

「どこだっけ?」

どうやら、覚えていないらしい。

以前聞いた情報を聞いてみた。

「以前に、冒険者から南でドラゴンだかワイバーンだか分からないけど、
飛行系の魔物を見たって話を聞いたらしいんだけど、思い当たらない?」

「(思い出そうとするも)ごめん。覚えていない。」

「それじゃあ。しょうがない。あれ?この指輪とか使わないの?」

「ああ。その装備品ね。鑑定しても、????しか出ないし、実際に指に付けるには小さいの。
それと、剣と槍と盾は宝箱から出て来たんだけど、使途不明でね。鑑定しても同じだったよ。」

「コーヤさんなら何か分かるかも知れないし、欲しいなら上げます。
他に、目ぼしいのは無いですし。」

最終的に、鱗、小さい指輪、鑑定????の装備品(剣・槍・盾)を貰った。

念の為に、2つのパーティーに、面白い情報が無いか聞いたけど無かった。

僕達は、みんなとフレンド登録をして、拠点へと帰路に着いた。

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