最終更新日 2022/06/05

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58話 祝勝会と今後の事

女性陣がお風呂に入って2時間後。

がやがや、がやがや

「いや〜〜!良い風呂だったね!両方良かった♪」

「本当ね。ドライヤーモドキまであるなんてね。」

「みんな、満足したようだね。」

「コーヤ君!満足も満足、大満足だよ!」

「そりゃあ良かった。そこに、コップ置いてあるから、水分補給した方が良いよ。」

「あ〜。確かにね。コウちゃん。この水道の水ってどこから?」

「後ろを下って行くと、森になっていて、川が流れているから、そこから引いているよ。」

「へぇ〜。近くに川があるんだぁ。どれどれ(ごくごく)美味しい・・・。」

「お姉ちゃんほんと?じゃあ、わたしも!(ごくごく)ほんとだ!すごく美味しい!」

「(ごくごく)体に良さそうだけど、仮想現実だからなぁ。」

「夕食食べる?食べるなら、これから、作るけど?」

「食べる。」

「もちろん!お兄ちゃんの手料理久々だし♪」

「じゃあ。何人か手伝って欲しいんだけど。」

数人が手を上げてくれたので、調理場に移動。

1時間程で完成して、食堂に並べられた。

セレサさん達大人数がいるから、賑やかな会食となった。

「今日は、人数もいるし、1つずつ皿に盛るのも大変だから、バイキング方式にするから。」

「それは、気にしなくて良いよ。それにしても、美味しそう!」

「本当ね。コウちゃん。食材は?」

「菜っ葉系は街の店で、魚は近くの川から、肉はボア肉だよ。」

「お姉ちゃん。そう言えば、料理でパフ付くシステム実装されていたっけ?」

「う〜ん。掲示板をたまに見るけど、そう言うタイトルの板見た事無いから、まだじゃない?」

「だよね。でも、そのうち実装されると思うけど、お兄ちゃんの料理には、
どれだけ付くのかな?」

「まあ。まだ、基準が公表されていないから分からないわ。高い数値が出るかもね、」

「それじゃあ!魔王軍に勝利した事にカンパーイ!!」

「(一同)カンパーイ!!」

「あとは、好きに食べて飲んでよ。」

「は〜〜い!これ美味しそう!(もぐもぐ)ん〜〜〜〜♪美味し〜〜♪」

今後の事

1時間後、皆、思い思いに食べて、飲んで、会話を楽しんでいる。

僕はフィンテルの見える中庭に移動した。

「いつも、飲食街以外明るくしないのに、今日はすごく明るい。」

「勝利の美酒に酔っているからじゃない?」

「明日から大変そうだね(苦笑)」

「今後、コウちゃんはどうするの?」

「う〜ん。別に特に考えていないけど、
自由気ままに、装備作ったり、アイテム作ったりかな。」

アキホお姉ちゃんが横に座り、話し始める。

「実はね。知り合いが生産職をまとめて、生産ギルドを作って、
街の技術革新をしようと活動しているの。出来れば、裏から支えてあげて欲しいなと思って。」

「僕が?無理だよ(苦笑)まだ、ゲーム始めて2ヶ月だよ?
まだまだ、知らない事も、やりたい事もあるからね。あと、自分の事で精一杯だしね。」

ミュウちゃん達が近付いて来た。

「お姉ちゃん。お兄ちゃんは、そんな事じゃ動かないよ?」

「いや。知ってはいたんだけど、ゲーム始めて変わったかと思ってね。」

僕は、持論を話した。

「言いたい事は分かるよ?冒険者ギルドは、国中の情報集めて、各地で消化する。

それによって、冒険者はわざわざ、王都の本部に戻る必要が無くなった。それに個人事業主だ。

でも、生産ギルドでは、個人事業主から会社勤めになるかも知れない。

それに、他人に教えたくない技術もあると思う。

たぶん、団体を作っても、そう言う人は、参加しないんじゃないかな?

結局、物作り始めたばかりの人や生産ギルドに入った方が得な人などが、
集まる場になるように思えるね。」

アカネさんが会話に混ざる。

「そうだよね。現実なら魔法なんてないし、ダンジョンで一攫千金もないから、
誰かの保護に入るほうが安心出来るもんね。

でも、この仮想現実の世界では、
ダンジョン入って、宝箱の中身を売ったりすれば商売出来るし。

ギルドとかに入れば、ギルド維持費とか技術の共有とかあるから、
デメリットが多い人は無理そうだね。」

「でも、コウちゃん?このままだと、色々と大変になるよ?」

言いたい事は分かるので、ある考えを話す。

「うん。まずさ。その、自分達が頑張らないとって言う気持ちが違うと思うんだよね。

色々なNPCに出会って来たけど、弱かったりするのは、装備の品質が悪かったりする為で、
良い物を使えば、それにあった訓練をして、強くなって行く。

つまり、このゲームはプレイヤーだけが成長するのではなく、NPCも成長して行くんだ。

NPCも成長するのだから、プレイヤーだけが意気込んで頑張ったって、
良くはならないと思うね。」

「そう。そうか。私達は、知らず知らずに見下していたって事なのね。」

アキホお姉ちゃんは、神妙な面持ちで考えている。

「まぁ。普通の人は考えていないと思うけどね(苦笑)

元々、僕は最初から、多くの人みたいに、魔物を倒すのが全てとか考えていなかったからさ。

思うに、ゲームが好きな人程、そうなんだと思う。

でも、今、気が付いて良かったでしょ?今より早い時間は無いって言うし。」

「コーヤ君はすごいねぇ。私もそこまでは考えていなかったなぁ。」

アカネさんが感心している。

「いや。僕も、NPCが成長しているって確信したのは最近だよ。

人によって、する人としない人がいるかと思っていたんだけど、
今日のヴィオさん率いるフィンテル騎士団と
ルクウェルさん率いる冒険者ギルド員を見て、確信に変わった。

きちんとした装備を与えれば、見合った働きが出来るんだってね。

あと、このゲームの謳い文句覚えている?」

「何だったかな?」

アキホお姉ちゃんは思い出そうとしている。

シエルちゃんが答えを言う。

「確か、〈成長する異世界を冒険しよう!〉だったと思う。」

「うん。正解。

それを見て、純粋なアクションRPGだけではなく、
プラスで育成シミュレーションだと思っている。

みんなにその意識がないから、今まで発展もしないし、装備も良くならない。」

「あ〜!そっかぁ〜!育成シミュレーションとは思わなかった!」

ミュウちゃんは、初めて知ったようだ。

「なるほどね。確かに、コウちゃんの考えは正しいと思うわ。
となると、生産ギルドを作ってしまっては逆効果になりそうね。」

「いや。仮に、作ってしまったとしても、何も悪い事だけでは無いと思うよ。
各地に生産ギルドがあれば、相談や人員の貸し出しなどで活動できるだろうしね。」

「水晶(コーヤ)君。良くそんなに、次から次へと、アイディアが浮かぶね。」

今度はリンネさんに感心されてしまった。

「う〜ん。別に意識してはいないんだけど。」

その場の雰囲気を、ミュウちゃんが吹き飛ばしてしまった。

「ふふふ。さすが!お兄ちゃんだよね!そんな、お兄ちゃんにお願い!

わたし達、ダンジョン産の装備でなんとか第3エリアボスを倒して、
第4エリアに行ったんだけど、第4エリアボスが強すぎて困っているの!」

「え〜!そんな事言われてもねぇ。体力とかの数値は?」

「あ。測っていない。」

その場にいる人達は、苦笑している。

「コーヤ君。掲示板情報だと、体力は20万、魔力は18万くらいだった筈。」

「あれ?アカネさん。それだと、魔王の体力オーバーしているんじゃ。」

「リンネさん。そうでもないようよ。
魔王は通常10万程度だけど、本気だと100万超えらしい。」

「じゃあ。本気出される前に倒せて良かったですね。」

「ホントだよ。」

魔法袋から剣を取り出す。

「う〜ん。じゃあ。ミュウちゃん。この剣でダメージどれだけ入るかお願い出来る?」

「(剣を受け取る)これって。普通の剣だよね?」

「新技術使わずに、攻撃力20000、耐久度は30000まで上げれたから、
今後の試金石としたいんだよ。」

「攻撃力20000、耐久度30000は、ダンジョン産より上だよ?どうやって作ったの?」

シエルちゃんが、作り方を聞いて来る。

「そりゃあ、ネットにある刀鍛冶の映像を参考にしながら作ったよ。
この剣が簡単に壊れるようなら、耐久度はもっと上げる事が出来るって事だしね。」

「分かった。お兄ちゃん任せて!色々と試して見るね!」

「それで、お兄ちゃん。新技術使えば、どこまで上がるの?」

「う〜ん、色々と模索しているけど、まだ、確定じゃないね。」

「という事は、コウちゃん。技術力の向上を考えているの?」

「そう。これが確立出来れば、新しい仕事を作れるかも知れない。

僕達、冒険者では強敵を倒すには物足りないけど、
冒険者以外の人が使う分には良いかなってね。」

「なるほどね。ねぇ、その方法って。生産ギルドに売ってくれない?」

「今は検証段階だから、それが終われば考えてみるよ。

ただ、報酬はお金ではなくで、珍しい物や他の地域の情報が欲しいかな。」

「でも、コウちゃん。お金がいらないくらいって、どこで儲けたの?」

「う〜ん。それは今度ね。ほら、みんな疲れて寝ている人もいるから。」

「あら、本当ね。」

二人で話している間に、8割以上が疲れて寝てしまった様なので、これで、解散となった。

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