ヴィオさんが騎士団の元へ戻ると、ミュウちゃん達がやって来た。
「お兄ちゃん!お疲れ様!」
「お疲れ様。」
「あ〜。2人もフィンテルにいたんだ。お疲れ様。」
「うん。お兄ちゃんがフィンテルに居ると言っていたから。」
「それに、お兄ちゃんならなんとかしてくれるような気がしたしね!」
ユヅキちゃんが戻って来た。
「コーヤさん。お疲れ様でした。」
「ユヅキちゃんもお疲れ様。上手く誘導してくれたから、魔王を倒せたよ。ありがとう。」
「いいえ。わたしは打ち合わせ通りにしただけです。」
ミュウのパーティーメンバーのカスミが、ユヅキちゃんの手を取る。
「ユヅキさん。あなたね。私を助けてくれたのは。」
「間に合って良かったです。(にこり)」
「ありがとう。死に戻りになると思っていたから、助かったわ。」
アカネさん達が、僕を見つけて合流した。
「あ〜!いたいた。コーヤ君お疲れ様♪」
「アカネさん。お疲れ様。」
「思っていた以上にきつかったね。あんなに魔物が際限なく溢れて来るなんて。」
「ほんとう。それに、国王いて、魔王まで出て来るんだものね。」
「結局、私達は、魔王戦観戦する場所まで行けなかったけど。」
そして、最後にセレサさん達が合流した。
「コーヤさん。お疲れ様でした。」
「あ。セレサさん。加勢に来てくれてありがとうございます(お辞儀)」
「気にしなくても良いですよ(にっこり)
新しい力を手に入れたら、魔王の気配が分かったので、私1人で行こうとしましたが、
かのん達が、自分達も行くと言うので連れて来たのです。」
「かのんとは誰ですか?」
「あ〜。まだ、伝えていなかったですね。
(九尾狐の子を指し)いつまでも名が無いと困ると思ったので、かのんと付けました。」
「なるほど。そうだったんですね。」
そこへ、我慢が出来ないという感じで、みんなが、セレサさん達の事を聞いて来た。
事情説明
「へぇ〜。火災の事故は掲示板とかで、知っていたけど、そんな事になっていたのかぁ。
あ、そう言えば、ハヅキ。
最近、レア種の魔物をテイム出来る人が少しずつ出て来たってあったよね?」
「うん。セレサさん達が移動したのも関係しているのかもね。」
「きゃぁぁ♪かのんちゃん!かわいい!」
かのんちゃんは、すごい人気だ。
「さて。僕達がいるとみんなも解散しないようだから帰ろうか。
みんなも反省会は自分達の拠点に帰ってしたら?僕達も戻ってまったりするつもりだし。」
「そうだね。だいぶ疲れたし。」
「と言う事で、コーヤ君の拠点でまったりしよう♪」
アカネさんは、なぜか、僕達の拠点で休みたいと言って来る。
「いやいや!アカネさん達の拠点改築、1週間前に終わっているんだし、
自分の拠点の方が落ち着くでしょ?」
「それがさ〜!やっぱり、あの広い場所が落ち着くんだよね〜!」
「そうそう。コーヤさんに新しい技術の事を聞きたいし。」
かのんちゃんと遊んでいた、ミュウちゃんが思い出した様に話し出す。
「そうだった!お兄ちゃんの拠点ってどこ?探しても見つからないんだけど?」
「双子ちゃん!見たらびっくりするよ♪」
《皆さま。お待たせしました。ポイント集計完了しました。メールにてご確認下さい。
攻撃・防御・癒し・支援の4部門において、トップ10に入りましたプレイヤーには、
王宮にて行われる戦勝式典にて、国王様より特別報酬をいただけます。
たくさんのご参加ありがとうございました。》
自分は何ポイントだとか話していると、拠点に到着した。
「お〜〜〜!これが、お兄ちゃんの拠点かぁ!」
「すごい広い。それに、建物がフィンテル内のと全然違う。」
「コーヤお兄ちゃんさすがぁ!」
「ほんと。コウちゃんは、私達の上を行くわね。」
「へぇ〜。これが、水晶(コーヤ)君の拠点かぁ。私達もこんなの欲しいね。」
「うん。でも、色々と探したけど、なかったよ。」
「ん?あれ?さっきより人数増えてる?」
そう。ミュウちゃんとアカネさんのパーティーとセレサさん達しかいなかったのが、
拠点前には、数人の知らないプレイヤーが混ざっていた。
「コウちゃん。気にしない気にしない♪」
「その喋り方。秋穂お姉ちゃん?さっきいなかったよね?」
「ミュウちゃんから連絡貰ってね。」
「わたし達も、ミュウお姉ちゃんから連絡貰ったの。」
「はぁ。まぁ。良いけど。
え〜と、歌夜ちゃんと鷹夜ちゃんのプレイヤーネームは、リイトとファルか。なぜ?」
「ネットで調べたんだけど、歌をオランダ語でリートなの。それを棒線をイに変えただけ。」
「わたしは、鷹はファルコンだから、最初のファルを取ったの。
誰か、先に取っているかと思ったんだけど、大丈夫だった見たい。」
「なるほど。パーティーは?」
「フレンドとは、高校生になったらパーティーを組もう!って話にはなっているよ!」
「次に分からない、そっちの2人は?」
「コーヤ君分かんない?牧ノ原鈴音(すずね)さんよ。」
「アカネさんは知っていたんだ?」
「知ったのは2週間程前かな。
ダンジョンで下層の敵と戦って魔石を集めている時に、偶然、街中で出会ったの。ねぇ?」
「うん。始めたのが遅かったから、強い装備が無くて、武器を探している時に出会ったの。」
「それで、連絡したら近くにいたから一緒にどう?って誘ったの。ダメだった?」
「いや。構わないよ。それで、プレイヤーネームは?」
「プレイヤーネームをどうするか、悩んだけど、リンネにしたの。」
「同じ漢字で違う読みから?」
「うん。妹にも、これなら、個人を特定され難いだろうって言われて。
そして、こっちが妹のあくあだよ。」
「初めまして!この場所に来られて、すごく感動しています!」
「いや。別に、たいしたところじゃないよ?(苦笑)」
「掲示板ですごい人気だったんですよ?誰が買ったんだ?どうやってきれいにしたのか?とか、
色々と推理する人が現れて、お祭り騒ぎでした。」
「そんなになんだ。ユヅキちゃん、家の中を案内して、あの場所でゆっくりして貰って。」
「はい。分かりました。皆さん、案内するので付いて来て下さい。」
「なに?何があるの?」
「行けば分かるさ。アカネさん、みんな行ったよ?」
「あ!行って来るね!」
「以上で、主な設備の紹介は終わりです。」
「いや〜。すごいねぇ。」
「ねぇねぇ。ユヅキちゃん。これらは、元々あったの?それとも、あとで作ったの?」
「元々ですね。
最初、土砂を撤去するまでは、設備を新しくしないとダメですねって話していたんですが、
再生した建物を使うと、全然問題が無かったのでびっくりしています。」
「と言う事は、現代は進歩していないだけでなく、後退しているって事かぁ。
そりゃあ、ケルベロスに勝てるわけないよね。」
「あの。最後に、素晴らしい場所を紹介します。」
10分程で到着。
「ここです。(がちゃ)」
「え〜〜〜!な・なにこれ〜〜〜〜!」
「入浴場まで付いていたの!?」
「はい。以前の持ち主が作ったみたいですね。たぶん、40名位一度に入れると思います。」
「うん。確かに、それだけの広さはありそう!ユヅキちゃんは、いつも、ここ使っているの?」
「いいえ。個室があるからそこを。」
「そこも見せて♪」
近くの小さな浴場まで移動。
「こっちは木なんだ。私はこっちが落ち着くかなぁ。広さもあるし。」
「景色も良いし、ここなら毎日入りたいね!」
「ユヅキは、毎日、ここで?」
「はい。」
「お兄ちゃんはどこで入っているの?」
「コーヤさんは、良い所を見つけたからって言って、別の場所に作っていました。」
「どこ?」
「さあ。わたしも、見つけられていないので。」
「シエルちゃん。コウちゃんの事はあとにしよ?こんな環境なかなか楽しめないんだしね♪」