最終更新日 2022/06/05

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35話 宝石のオークション出品

8月17日(水曜日)

今日は建物の再生を試して見る。

「う〜ん。潰れた建物は、やっぱり、解体して建て直しした方が良いんだろうなぁ。」

「そうですよね。

でも、当時の建築技術で作られているから、解明出来ないのはもったいないです。」

「そうなんだよね。瓦礫調べても分からなかったし。クランホームが適用されれば・・・。」

ネットで調べた通りに、ホーム設定をしようとしたら、設定画面が出て来た。

「お!上手く行った見たいだ。え〜と、利用者登録っと・・・。」

利用者は当然、僕とユヅキちゃんの2人。

「次に、マスター登録は僕だね。あ。土地の設定画面だ。これで、色々と変更出来そうだ。
建物を・・・、うん、素材が無い場合は、お金を支払えばなんとかなりそう。
お〜!建築物の再生も可能らしい!」

「へぇ〜!すごいですね!」

「でも、作られた当時の建築素材などがあれば、安めに再現出来る見たいだけど、
この建物の場合、木材・レンガ・石材で構成されていて、素材なし。
で、料金は・・・。うわっ!高!白金貨3枚だって。」

「と言う事は、当時でも高い技術で建てられたんですね。
それで、完了まで何日かかるんですか?」

「う〜ん。どうやら、丸々1週間かかるみたいだ。
でも、今まで見たいに地下室は使えるから、問題は無さそうだよ」

「それは、安心ですね。」

僕達は、土砂撤去が残り2割になった時に、地下室への入り口を発見し、
中に入って見ると、居住スペースが用意されていたので、使用していたのだ。

その後、白金貨3枚を使って、上下左右から、内部情報が漏れないように設定して行く。

設定を完了し、2人で研磨作業して、鉱石や宝石を磨いて行く。

時間はかかったけど、2人で地道に作業して、
全ての岩石から鉱石と宝石を取り出す事に成功した。

明日は、宝石を売却してしまう事にする。

8月18日(木曜日)

「え!?買取出来ない?」

「ああ。さすがにその大きさでは、うちの店では無理だ。」

「そうですか。」

冒険者ギルドに聞いて、宝石を買い取って貰える道具屋を紹介して貰ったけど、
買い取りを断られてしまった。

「他の小さめなのなら買い取れるかもしれん。出して見せてくれ。」

大きいのは高額で買取は不可能だと言われたので、
小・中、大を出して、どこからなら、買い取ってくれるかを聞く。

「とりあえず、さっきのよりは小さい順に、大・中・小と出して見ました。
どこからなら、買い取って貰えますか?」

「ほぅ。さっきのも研磨技術が高いと思ったが、出したのもなかなかだな。
ただな。ここまで、きれいだとどうしても高値になってしまう。
うちの店で買い取れるのは、せいぜい、小が5個が限度だな。」

「そうですか。(落胆)」

どうやら、高値で買って貰おうと、頑張りすぎたみたいだ。

店主が僕達の落胆ぶりにオークションを提案する。

「ここまできれいだと、王都に行ってもあんまり変わんないだろ。
1番良いのは、王都で定期的に開催されているオークションに提出する事だな。」

「オークションですか。宝石専門なんですか?」

「いや。決まってはいない。武器だろうが、防具だろうが、なんでも構わん。
まぁ。金持ち連中が興味を持つかどうかだからな。」

「ただいま〜。」

そこに一人の女性が入って来た。
ただいまと言った事と若さから、店主の娘さんらしい。

「おう。ユカリおかえり。」

すぐに、僕達がいるのに気付く。

「あ。ごめん。お客さんいたんだ。いらっしゃいませ。ってなにこれ!?」

ユカリさんは、自宅となる2階に行く為に、カウンターの横を通る時に、
僕達が持って来た宝石類を見てびっくりしている。

「どうだ?すごいだろ?お客が買取出来ないか持って来たんだ。」

ユカリさんは、カウンターに戻って来て、熱心に宝石を鑑定している。

「こっちのは、合成した形跡ないから元からこの大きさ!?、
それに、他のも、きれいに研磨されているし、小さいのでも相当高額になりそうよ?
はっ!お父さん。まさか、買うなんて・・・。」

ユカリさんは、店主の父親に顔を向ける。

「出来るわけ無いだろ?うちにそんな金どこにある!」

「だよね。じゃあ。どうするの?」

「ああ。それで、オークションを薦めていたんだ。」

「なるほど。確かに、こんなきれいなのなら、高くなりそうね。」

店主とユカリさんは、カウンターに置いた分だけと思ったみたいなので、
僕は申し訳ないとは思いつつ、他のも出す。

「いや〜。あの、実はそれだけじゃ無いんですよ。
宝石関係は、その他に1500個程あるんですが。」

店主は、新しく出された、きれいに研磨された宝石を見て、大声を上げる。

「はぁ!?おいおい!こんな物があと1500もあるって言うのか?」

「もしかして、どこかで採掘でもしていたの?」

ユカリさんは、少し考えて、どこかで採掘したと考えたようだ。

「違いますよ。僕が買った土地にゴロゴロ転がっていた岩石を鑑定したら、
鉱石や宝石ありと出たので、2人でコツコツと磨いていただけです。」

「ちょっと待て。岩がゴロゴロだと?
お前、まさか、土砂崩れで建物が倒壊した土地を買ったのか?」

どうやら、有名な場所らしい。

「あれ?知っているんですか?」

「なるほどね。噂かと思っていたんだけど本当だったのね。」

「ああ。まさか。あの土地を買う奴がいるなんてな。」

「え?え?なにか、危ない場所なんですか?」

ヴィオさん達にも、不穏な話を聞いたけど、余計に不安になって来た。

「そうじゃない。昔から、噂が絶えなかったんだ。
財宝が眠っているとか、巨大地下迷宮があるんじゃないかとかな。」

「確かに、知り合いも似たような事を言っていましたけど、
当時は買ったばかりだったので。」

「だろうな。有名だからな。さて。話を戻そうか。確認だが、極大は何個ある?」

「1番大きいのはそれだけです。1回り小さいなら5個ですね。」

ユカリさんが話を引き継ぐ。

「じゃあ。大に分類されるのは?」

「それは、約200点ですね。」

「十分な量ね。実は、オークションで買い手が無い商品を安く買い取って売る事もしているの。
それで、次回のオークションは9月4日(日曜日)だから、私も行くつもりよ。
その時に、売って来て上げるけど、どうかしら?」

「分かりました。良いですよ。お願いします。」

「ありがとう。満足の行く結果を持って来るわ!」

せっかくなので、魔法袋(中)に全ての宝石を移動させて渡した。その後、8月21日(日曜日)の露店販売の日まで、平穏無事な日を過ごした。

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