「さっき見つけたんだけど、〈魔法袋(無限)〉を作る事が出来るらしい。」
「え。そんな事出来るんですか?!昔の人達は、今よりもすごかったんですね。」
「本当だよ。今じゃ魔法袋(中)を持っているだけですごいんだから。
で、合成スキルを使って作って行くらしい。」
「おー。あ・あの!わたしでも取得出来ますか?」
「ユヅキちゃんが?」
「はい!コーヤさんが忙しい時に、わたしがその作業をすれば、時間を有効に使えますし。」
「なるほどね。この紙に合成スキル取得方法も書いてあるから、
まずは合成スキルを、次に魔法袋(無限)の作成に挑戦しよう。」
合成スキルの取得方法は簡単で、
スキルに使用後の完成型をイメージ出来るかがポイントで、イメージ力が試される。
僕は普通に取得したけど、ユズキちゃんは上手くイメージ出来ずに苦戦していいるようだ。
魔法袋は、通常、中で小20枚、大で中2枚、無限で大2枚と中1枚を使用する。
前時代は、小と中は一般人、中と大は商人や生産者、無限は国が主に分類されていたようだ。
今回は中2個と小45個の他に、自分が使っている中をプラスして無限に挑戦。
魔法袋(無限)の作成も簡単ではなくて、相当に難易度が高かった。
結果から言うと、なんとか、2時間程かけて、成功に持って行く事が出来た。
「はぁぁぁぁ。成功した。」
「はぁ。はぁ。はぁ。わたしも苦労しましたけど、合成スキル取得出来ました。」
「おう!おめでとう!こっちは無限に成功したけど、次回も成功する自信はないなぁ。」
「え!?何個も作るんですか?」
「国とヴィオさん達フィンテル騎士団にね。お世話になっているしさ。」
「なるほど。確かに必要かも知れませんね。でも、魔法袋もう無いですよ?」
「そうなんだよ。今回は盗賊や盗賊まがいな事をしていた冒険者が持っていた魔法袋を
使ったんだけど。う〜ん。合成スキルを上げる為に、魔法袋をコツコツ作って行くか。」
昼食後、魔法袋(無限)に変えて、土砂回収作業を再開
「お〜!さすが、無限袋。勢いが全然違う。」
「本当ですね。上手く行けば、1週間位で土砂無くなるかも知れませんね。」
「そうなら良いねぇ。さて、フィンテルで革を買って来て、魔法袋(小)を量産するか。」
「あの!わたしにも手伝わせて下さい!」
「分かったよ。一緒に作業しよう。それとは別に、〈空間〉スキルって知ってる?」
「空間スキルって聞いた事無いですけど。どんなのですか?」
「あれ?そうなの?まだ、良く分かっていないけど、最低でも、空間を広げれたから、
逆に空間を閉じる事が出来るのかも知れないなぁ。要検証だな。」
この後、フィンテルの店で、売れなくて困っていた分も合わせて大銀貨1枚で、
革と皮を買って来た。
ずっと、在庫抱えて大変だったようで、買ったら、すごく感謝されて、
おまけで、黒狼の皮の中2枚を貰った。
拠点に戻って来てからは、2人で黙々と革袋を作製し、
拡張を付与し魔法袋(小)を作ってを繰り返して、250個作った。
おかげで、〈合成〉スキルのレベルが、僕は7、ユヅキちゃんは4まで上げる事が出来た。
他にも、〈裁縫〉スキルで、革袋を作ったので、僕は7、ユヅキちゃんは6まで上がった。
薄暗くなってからは、街に戻り、
冒険者ギルドで野草を売って(銀貨3枚)、宿屋で食事してログアウトした。