最終更新日 2022/06/05

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118話 天空の島崩落と回収

2月2日(日曜日)

今日は、イベント最終日。

最終日という事もあり、多くの人が地上と天空の島を行き来しているのが、
拠点から見る事が出来た。

僕達は、情報を共有していた事もあり、関係者全員、塔の宝玉と宝珠、
製法を入手して、フィナーレを待つばかりとなっていた。

ちなみに、受験組は、宝玉と宝珠を入手した後、
勉強に集中する為にログインしていない。

2週間前に天空の島の図書館に言った後は、
第五エリアボス討伐用装備の作成に取り掛かった。

その前に、忘れていた事を片付けた。

ポーションの合成と整理

最初に、フィンテルダンジョン産ポーションの未分類1500個と
不要になった初心者ポーション等を合成して、品質を高める事にした。


フィンテルダンジョン産ポーションの未分類1500個:

体力回復低級465本、魔力回復低級317本、体力回復中級206本、魔力回復中級126本、
体力回復高級80本、魔力回復高級76本、毒40個、麻痺34個、混乱25個、石化30個、
暗闇36個、睡眠25個、スキル封印20個、気絶20個


保有している他のポーション:

体力回復高級ポーション6個、魔力回復高級ポーション4個、体力回復低級ポーション65本、
魔力回復低級ポーション17本、初心者ポーション(HP、MP)各々20個


変換比率

回復ポーションを合成にてランクアップさせる時の変換比率は、下記の様になっている。

低級10本=中級1本

中級5本=高級1本

高級3本=最高級1本

重要事項:

初心者ポーションは、低級と中級の間に設定されている為、
初心者5本=中級1本となる。

最大値

ポーションの各級には、最大値が設定されている。

低級:最高1000回復

中級:最高5000回復

高級:最高1万回復

最高級:最高3万回復

重要事項:

各級は10段階に分かれているが、宝箱からの場合は回復量は最高値になる。


最終整理済み:

体力回復:低級0本、中級4本、高級8本、最高級43本
魔力回復:低級4本、中級4本、高級6本、最高級35本

毒40個、麻痺34個、混乱25個、石化30個、
暗闇36個、睡眠25個、スキル封印20個、気絶20個


次にホーム設備ランクアップの書3個を使って、鍛冶場をランクアップした。

ランクアップさせると、成功率が1割上がり、ガラス工房もランクアップしていた。

鍛冶場だけでなく、ガラス工房もランクアップした事を不思議に思ったので、
ネットで拠点について調べて行くと、自分が買った拠点は相当例外中の例外らしい。

ランクシステム

拠点の設備ランクは、現時点で最高ランクは15まで開放されていて、
設備毎にランクを上げていく。

ランクで作れる物の上限が設定されている。

1〜5:生産活動する上でのチュートリアルなので、ブラス補正なし
6・7:補正が発生し、良質な製品を作る事が出来る。
8〜10:補正幅の拡大し、上質な製品を作る事が出来る。
    リンケージシステムの開放

リンケージシステム

拠点設備をランク10にすると、類似する設備を1つ繋げる事が可能となる。

類似設備が2つ以上ある場合は、選択出来る。

リンケージで繋がった設備は、ランク10で1%性能向上を基本として、
ランクが上がる毎に1%性能向上して行く。

ランク5毎に、ボーナスとして3%が加算される。

現時点の最高ランクは15なので、
ランク10到達で100%+1%、ランク15で5%、ボーナスが3%
→計109%の性能を出す事が可能。

性能が上がると共に、成功率と大成功率も向上。


設備には、上記の様なシステムがあるが、僕の場合、
拠点ランクが”7”で、再生した設備ランクも全て”7”だった。

その為、最初から意識しなくても、高品質の上質クラスを作れるだけの設備が整っていた。

しかし、本来であれば、鍛冶場のランクは7なので、良質な製品しか作れないので、
魔法陣を使用しても、制限がかかってしまう。

ところが、この拠点には、特殊魔法が3つ付与されていた。

・自動防御

・7割の確率で上質にの完成品になる

・再生

拠点の歴史

これには、理由があり、話は300年前に遡る。

売りに出される100年前、つまりは今から300年前に、
この拠点は、老朽化により、建て替えを行い、特殊魔法を3つ付与した様だ。

その時の持ち主は、王族から分家した貴族だった事もあり、
資産も多く、戦時には、戦場へ赴く義務が課せられていた。

その様な事情の為に、高品質な装備を作れる鍛冶職人を数人雇い、
装備を作らせる事に専念させていた。

ところが、持ち主が、鍛冶職人から良質な装備しか作れない事を聞き、
大金を払い、鍛冶場に魔法を付与して貰い、上質の装備を作れる下準備は出来た。

上質な装備に切り替わった頃、現ダンジョンの街ライカーク付近から、
魔物の氾濫が発生し、この拠点の持ち主が全家臣を連れて退治に出かけた。

フィンテルの騎士団・冒険者、王都から来た冒険者など
総勢500名以上の人が集結したが、魔物は普通ではなく”凶暴”状態だった様だ。

本で”凶暴”状態を調べると、普通の状態より2割程、戦闘力が上がるとあった。

その事もあって激戦となり、最終的に生存者は1割だった。

その後は、持ち主の親族が相続し継承して来た。

しかし、不動産屋でも言われたが、200年前に王都一帯を巨大地震が襲った時に、
フィンテルも甚大な被害を遭った。

連動する様に、近くの山も土砂崩れを起こして崩落、
この拠点全体も大きな被害を負った。

これらにより、フィンテルの領主は、この拠点まで範囲を維持するのは困難とし、
拠点入口付近にまで、範囲を縮小。

縮小は、後に数回行われ、現在の範囲に落ち着いた。

この状況下により、この拠点を相続した当時の持ち主は、売却を決断したと、
鑑定・分析・解析で判明した。

この話を見て、再建の際に解体して自分の好きなホームを作っていたら、
当然、魔法も消滅して、今の様に気楽に物作りは出来なかったと、
当時の自分の判断は間違っていなかったのだと確認した。

もし、解体を選択していれば、魔王や魔族四天王にも勝てず、
絶望が待っていたのかも知れないと冷や汗が出る思いだ。

リンケージ

次に、鍛冶場のランクが10になった事により、リンケージ機能が開放され、
類似する設備を1つ繋げる事が可能になった。

リンケージ機能は、類似する設備をリンクして繋げ、性能を上げる機能。

類似設備が2つ以上ある場合は、選択する必要があるが、
今はガラス工房しか無いので、自動で繋がったようだ。

ガラス工房のランクは、作った品を売るつもりも無いので、
1のままだったが、今回で2に上がった。

イベント交換素材

期間中、最後にしたのは、昨年9月の防衛戦イベントで交換した素材、
古龍の装備素材、龍王の装備素材を使った装備品の作成。

古龍の上位互換が龍王で、その上が古龍王となる。

レシピを確認すると、合成するには古龍45個、龍王60個、古龍王100個が、
必要みたいなので諦めて、1つの素材として利用する事にした。

使える素材は、古龍30個、龍王30個、古龍王10個の3種。


レビア  + 古龍・龍王・古龍王の素材を各1個ずつ投入→黒古龍王の剣

レビア  + 古龍・龍王・古龍王の素材を各1個ずつ投入→黒古龍王の槍

テミアン + 古龍・龍王・古龍王の素材を各1個ずつ投入→黒古龍王の弓

テミアン + 古龍・龍王・古龍王の素材を各1個ずつ投入→黒古龍王の杖

レビア  + 古龍・龍王・古龍王の素材を各3個ずつ投入→黒古龍王のアーマー

レビア  + 古龍・龍王・古龍王の素材を各1個ずつ投入→黒古龍王のレッグアーマー

レビア  + 古龍・龍王・古龍王の素材を各1個ずつ投入→黒古龍王のガントレット

レビア  + 古龍・龍王・古龍王の素材を各1個ずつ投入→黒古龍王のヘルム

レビア  + 古龍・龍王の素材を各1個ずつ投入→黒龍王の剣

レビア  + 古龍・龍王の素材を各1個ずつ投入→黒龍王の槍

レビア  + 古龍・龍王の素材を各2個ずつ投入→黒龍王の盾

テミアン + 古龍・龍王の素材を各1個ずつ投入→黒龍王の弓

テミアン + 古龍・龍王の素材を各1個ずつ投入→黒龍王の杖

レビア  + 古龍・龍王の素材を各3個ずつ投入→黒龍王のアーマー

レビア  + 古龍・龍王の素材を各2個ずつ投入→黒龍王のレッグアーマー

レビア  + 古龍・龍王の素材を各2個ずつ投入→黒龍王のガントレット

レビア  + 古龍・龍王の素材を各2個ずつ投入→黒龍王のヘルム

レビア  + 古龍・龍王の素材を各1個ずつ投入→黒龍王の指輪

レビア  + 古龍・龍王の素材を各1個ずつ投入→黒龍王のブレスレット

レビア  + 古龍・龍王の素材を各1個ずつ投入→黒龍王のイヤリング

レビア  + 古龍・龍王の素材を各1個ずつ投入→黒龍王のネックレス

レビア  + 古龍・龍王の素材を各1個ずつ投入→黒龍王のブローチ


上記の様に、3種の素材を使い切り、22点の装備を作成した。

ちなみに、”レビア”には、魔力を練り込んである。

次に、黒古龍王の剣・槍・弓・杖を変形武器へと変化させる。

以前なら、3つが限度だったが、グリーンドラゴンのいた部屋で見つけた”上級編”の中に、
4つの武器を変形武器へと変化させる方法が書いてあった。

その方法により、変形武器へと変化させた後、持ち手に魔宝石を4つ取り付けて、
魔法陣パーツを付与して強化して行く。

こうして、出来上がった武器の名を≪ウィンドラス≫と名付けた。

1つの武器で攻撃力25万超えなので、4つで100万を超え、
魔法陣パーツを利用すれば、1つの武器で30万超えも不可能では無いと思う。

次に、黒龍王の剣・槍・弓・杖も同じく、変形武器へと変化させる。

しかし、古龍王の素材を使っていないからか、攻撃力は5万程低い結果となり。
1つの武器の攻撃力は,なんとか20万ギリギリまで上げる事が出来た。

最後に、防具はカード化するので、その作業をする。

魔法木テミアンの樹脂で出来た魔法紙を、カード型に切ったのを2枚用意し、
魔法紙の真ん中に魔宝石を固定して、魔法紙で挟んで封をする。

この≪防具カード≫を2枚用意する。

その後に、魔法陣パーツを付与して行き、
完成したら、黒古龍王防具4種、黒龍王4種を収納したら完成。

アクセサリーに関しては、今はカードには入れない事にした。

回収

現在は、午後11時55分。

島から離れるようにアナウンスがあり、プレイヤー達は、続々と島を離脱して行く。

まだ、午前12時までは時間があるが、
島の中では、少しずつではあるが、崩壊が始まっていた。

そして、僕はこの時を待っていた。

先程、崩壊した場所を確認しに行ったら、
推測が当たり、それらは素材として持ち帰る事が出来た。

そこで、10ヶ所に新たに作った無限袋を、設置して固定、
数個の指示パーツを付与してある。

なので、今は、図書室の本を吸収し、
特別室が解除されて持ち運びOKになるのを待っている。

58分となり、特別室が開放されたので、無限袋に吸収して行く。

2月3日0時00分になると、島は崩落を開始するが、その間にも、
僕はどんどんと素材の回収をして行く。

0時20分にもなると、必要な素材は無くなり、
設置した無限袋が戻って来た事を確認して、僕は拠点へと戻った。

「ふぅ。なんとか、上手く行ったな。」

拠点に戻ると、満足感と安堵で、警戒を怠っていた様で、気配に気が付かなかった。

「何が、上手く行ったのかしら?」

イオさんが、横から現れた。

「うわぁ!イオさん。居たんですか!びっくりしたよ。」

「クランのみんなと一緒に、島の最後を見ていたんだけど、落ちる数が、少ないと思ってね。

まぁ。多くの人は気が付いていなくて、ただ、眺めていただけみたいだけど。

それで、話を聞きに来たら居ないから、待ってたら戻って来たってわけね。」

「う〜ん。見つからない様にしたつもりだったんですけどね(苦笑)

イオさんには言いますけど、島にあったのは全て、生産の為の素材です。」

「え!?全部?素材って事は、持って帰れたの?」

「ええ。とは言っても、島を崩落させると言う、
最期のアナウンスが無ければ、わざわざ、回収に行こうとは思わなかったですよ。

詳しい事は、今日の夜にでも話しますよ。

まだ、どんな素材を回収したか、見ていないので。」

「分かったわ。じゃあ。夜にまた来るわ」

イオさんが帰ったので、僕も帰った。

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