最終更新日 2022/06/05

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117話 新学期

1月6日(月曜日)

昼休み

今日から新学期が開始された。

「光矢。昨日は助かった。」

「本当!危ない所だったよ。」

「なあに、2人とも宿題していなかったの?」

最近忙しかったようで、ログインしていなかった牧ノ原さんが、聞いて来た。

「海人は全然だった。道下さんは半分かな。」

「もういいじゃないか!

なんでも、最前線組(廃人組)が、
5つ全ての塔を攻略しても、何にも起こらなかったらしい。

一筋縄ではダメなんだろう。」

海人は、なんとか、話の流れをゲームに持って行く事に必死だ。

「まぁ。戦闘得意な人達だろうから、時間あればクリアするか。

しかし、やはり、地形とリンクしているんだろうね。」

「とは言っても、地形と塔にどんな秘密があるのかな。

なるほど。期間が長いのは、簡単にクリア出来ないからなんだね。」

僕と道下さんが話している横で、海人は、話の流れがゲームに行った事に、
小さくガッツポーズをしているのが見えた(苦笑)

「水晶君、時間で変化する事もあるんじゃない?

例えば、3時間起きに内部が変化するとか。」

「うん。それは、考えられるだろうね。あと、徐々に塔が崩落していくとか。」

「それは。困るな。最後まで稼ぎたいしな。」

1月19日(日曜日)

イベントが始まって2週間が経過。

この間に、情報を共有して判明した事は、以下の通り。

塔:

火・水・風・土の塔を攻略し、各属性の宝珠を獲得すると、
中央に別な塔が出現し、4つの宝珠を台にセットすると、塔に挑戦可能

挑戦をクリアすると、屋上に出る階段が出現

屋上には、1つの台があり、台に光の宝玉をはめると〈汝の希望する品を想像せよ〉と
声が聞こえ、声に従うと、希望する品に近い物が報酬として貰える。

例としてあげると、エリクサーを希望しても、エリクサーが貰えるのでは無く、
その場で体力1で復活出来る蘇生薬が貰える。

中央の塔から出ると、光の宝玉と一緒に、宝珠は返却される。

宝玉と宝珠は、初回攻略限定報酬となっている。

森林地帯:

9割がレア度3の木で、1割は、最奥に行く途中でレア度4や5を見かける。

この地帯の中心地には、大きな図書館が建っている。

最奥に入る時、レアボスと戦うか否かを問われ、戦って勝てば、
土の宝玉と木に関連するアイテムをランダムで2個を入手できる。

逆に、戦わなかった場合でも、レアボスの悩みを解決出来れば、
土の宝玉と、木に関連するアイテムをランダムで2個を入手する事が可能。

図書館:

約1000冊の本があり、読書だけでなく、紙に書いて持ち出す事も可能。

特別室が存在し、入る為には、依頼をこなし信用度を上げる必要があり、
本は、神魔戦争以前の物が多く、現在では失われた物となっている。

その為、通常の本とは違い、紙に書いての持ち出しは禁止。

図書館出入口にあるセンサーにかかると、出入り禁止になる。

水エリア:

水辺の近くには、小屋があり、中には、暗号文がある。

暗号文を解読して、書かれた品を納品すると、蘇生薬の製法の欠片を入手。

5回行い、集めた欠片を合成すると、蘇生薬の製法のスクロールが完成する。

水を鑑定すると、〈生命の水〉とあり、蘇生薬の素材となる。

レアボスは、森林地帯と同じ仕様で、変わるのは宝玉の属性で水属性

砂丘エリア:

砂丘のど真ん中に小屋があり、水エリアと同じく暗号文が置いてある。

暗号文を解読して、書かれた品を納品すると、ガラス製法の欠片を入手。

5回行い、集めた欠片を合成すると、ガラス製法のスクロールが完成する。

レアボスは、森林地帯と同じ仕様で、変わるのは宝玉の属性で風属性

火山:

火山には、「地上探索コース」と「地下探索コース」がある。

地上探索コース:

中腹に山小屋があり、他のエリアと同様に暗号文がある。

暗号文を解読して、書かれた品を納品すると、鍛冶製法の欠片を入手。

5回行い、集めた欠片を合成すると、鍛冶製法のスクロールが完成する。

レアボスは、森林地帯と同じ仕様で、変わるのは宝玉の属性で火属性

地下探索コース:

レアボスは、森林地帯と同じ仕様で、変わるのは宝玉の属性で闇属性

情報のみ:6属性の宝玉を、指定の場所に納品すると、ラスボスが現れる。

午後12時

人が少なくなりそうなお昼に、森林地帯の図書館に来た。

何度か来たけど、毎度、大きい図書館だと思ってしまう。

実際の大きさは分からないけど、横が一軒家4個分、
奥行きが一軒家3個分程ある大きな建物だ。

「(う〜ん。時間がある時には、探しに来ているけど、やはり、中級編は特別室か。)」

僕の目的は、魔法陣中級編の存在の確認。

今日は時間があるので、図書館の中を調べてみた。

そうすると、壁の所々に鑑定しても”???”しか出ない場所があったり、
壁を分析や解析すると、中間素材にアダマンタイトやダイヤモンドと言った、
硬い素材が使われているようだ。

「(ここが、特別室か。)」

特別室は、図書館の一番奥にある保管室の横にあった。

この2週間を、特別室に入る事が出来る様に、特殊依頼をこなして来た。

特別室への入室の許可が、昨日出たが、用事が重なり、今日になったのだ。

「(さて、あるかな?)」

特別室の中は、部屋4個分程あり、所狭しと本棚が置かれている。

しかし、一般の図書とは違い、数は200〜300程の様だ。

慎重に確認して行くと、最奥の方に目的の書籍があった。

「(あった!)」

中級編基礎20冊と応用5冊の全25冊が置かれていた。

中身を見ると、初級編と同じ形式となっていた。

以前に見つけた、中級編は時代も異なっているし、レアな存在のようだ。

さて、これで、中級編の存在は確認できたけど、
内容を持ち出す事が出来ないが、なんとかして、中級編全冊が欲しい。

一番良いのは、島が崩落後に、回収出来れば良いが、
今の所は、保留にして、最終日に回収の有無を確かめようと思い、拠点に帰還した。

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