最終更新日 2022/08/23

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 第一章天之御中主神から伊邪那岐命と伊邪那美命まで

天地初發之時 於髙天原成神名 天之御中主神【訓高下天云阿麻 下效此】
次髙御産巣日神 次神産巣日神 此三柱神者 並獨神成坐而隱身也
解読

天地初めて發(はつ)す之(この)時、高天原成るに於いて神名は、
天之御中主神(高の下の天の訓は阿麻(あま)と云う。此れ下も效(なら)う。)。
次高御産巣日神。次神産巣日神。

※「髙御産巣日神」の「産」が、「国宝真福寺本」では、「座」に変わる。

此の三柱神者(は:短語)、獨り神(ひとりがみ)而(に)成りて、
並んで坐り隱れる身也。

解説

12

獨神と隱身

この単語も、情報が無く、状況を推測するのが難しいです。

獨神

「獨」:

「犬」の象形と
「大きな目を持ち桑(植物)について群がる虫(いもむし)」の象形
(「不快ないもむし」の意味)から、争う事が好きな不快な犬を意味し、
それが転じて(派生して・新しい意味が分かれ出て)、
「ひとり」を意味する「独」という漢字が成り立ちました。

OK辞典

参照31のサイトでは、本来の意味に「争う事が好きな不快な犬」とありますが、
別の見解の記載が、参照32のサイトにありました。

『独(ドク)』dúは、犬が単独(一匹)で守っている様子を表す形声文字です。

漢字の足し算で覚えるならば、犭(犬)+蜀(青虫がくっつく)=独・獨
(犬が一匹場所について守っている。独り。ひとり)です。

漢字の部首は『犭・けものへん』、
漢字の意味は『ひとり者』、『ただ一つの』、『自分だけで』です。

確かに、「争う事が好きな不快な犬」よりは、
「犬が一匹場所について守っている」の見解の方が、
「獨神」には適していると感じます。

ただ、「神」の地位にいる人物が1人なだけで、
「命」の地位を持つ人達などの部下はいたのだと思います。

しかし、「天之御中主神」〜「豐雲野神」までの7人が、
「守備」しなければ行けないとなると、大規模な戦闘が発生していたのでしょうか?

そうではない場合、単に「獨神」=「集落の代表」だったのかも知れません。

戦闘が断続的に起こるのは、まれだと思うので、
「集落の代表」の意味が強いのかも知れません。

参照31:漢字・漢和辞典-OK辞典⇒⇒⇒「独/ 獨」という漢字

参照32:漢字の覚え方 蜀

隱身

「隱」:

「段のついた土山」の象形(「丘」の意味)と
「上からかぶせた手の象形と工具の象形と手の象形と心臓の象形」
(「工具を両手で覆いかくす」の意味)から、
「かくされた地点」を意味する「隠」という漢字が成り立ちました。

また、「慇(イン)」に通じ
(同じ読みを持つ「慇」と同じ意味を持つようになって)、
「いたむ(心配する)」の意味も表すようになりました。

OK辞典

「獨神」=「集落の代表」とすると、
「隱身」は「集落の外へ出歩かない」事を指している様に思います。

上記が正しいのなら、なぜ、「隱身」という表現にしたのか、気になります。

参照33:漢字・漢和辞典-OK辞典⇒⇒⇒「隠/隱」という漢字

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