最終更新日 2022/06/05

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Infinite Alternative World(インフィニティ・オルタナティブ・ワールド)
〜探索は食から(仮)〜


9話 拠点完成と魔物の氾濫

4月29日(水曜日・祝日)

午前10時

「う〜〜〜〜ん(背伸び)今日から、ここで寝泊まり出来るな。さて、何から始めようか?」

4月12日(日曜日)に、外観を9割完成させ、
その後、一週間程で、コツコツと残りの外観と内装を完成させた。

しかし、鍛冶の炉などが無く、鍛冶職人などにお願いしても、
なかなか良い返事を貰えなかったので、レクチャーして貰い、
こちらもコツコツと作業して、全ての作業が終わったのが昨日。

目隠しできるだけの、木を揃えれなかったけど、無いよりはましな状態。

「まずは、やっぱり、鍛冶で武器でも作ってみるか。」

ダンジョンで入手した本には、強化方法も書かれていたが、
今は、鍛冶に慣れる為に、どんどん作っていく。

素材の鉄は、個人では買わせてくれないようで、悩んだ結果、
過去の建物も、鍛冶部屋があったので、色々と調べると、なんと、地下に採掘場が存在した。

浅い場所は、掘り尽くされていたが、それよりも下に行くと、
まだまだ、鉄鉱石が十分に残っていた。

最初は、鍛冶師に教えて貰った方法で、武器を作り、
慣れてきたら、色々な作り方を模索していく。

午後12時

「うん。一番、攻撃力と耐久力が高い。これよりも高くする方法は無いのかな?」

ダンジョンで入手した本には、数種類の強化方法が、書かれているけど、
自分でも出来そうな、鉄自体に魔力を流す方法を試してみる。

その結果。

店売り:攻撃力3000、耐久力1500

アレンジ:攻撃力5000、耐久力4500

魔力込め:攻撃力10000、耐久力10500

「ふむふむ。魔力を込めた方式なら、良い感じ作れそうか。
問題は、限界値が分からない事だけど。今後の課題としよう。」

この後、昼休憩の後、ネットで収集した武器データを頼りに、色々と作って行く。

午後4時

「うん。良い刀が出来た。」

鍛冶レベルが5に上がったからか、
魔力込めで、攻撃力15000、耐久力16000と言う一番高い数値が出た。

「う〜ん。試し切りしたいけど、良さそうな場所は無いかな?」

考えていると、ダンジョンの街ライカーク方面から、冒険者と思われる集団が、
フィンテルに駆け込むのが見えた。

フィンテルが門を閉じて、すぐに、同じ方向から、たくさんの魔物の気配がした。

「これって、氾濫と言うやつかな?」

見ていると、魔物の群れはフィンテルへ向けて進軍していた。

僕は、気配を消しながら、魔物の群れに向かった。

ルクウェルSIDE:

ばたん!

ギルマスの部屋の戸が勢い良く開く。

「大変です!ライカーク近郊で氾濫が発生し、全てを倒せずに、
生き残った冒険者達が、フィンテルになだれ込んで来ました!」

「なんだと!魔物の数は!?」

「聞いた所だと、1000以上だと言っていましたが、それだと、フィンテルも持ちません!」

「くっ!そんなにか。それで、現在迎撃出来る人数はどれだけいる?」

「現在、フィンテルに留まっていたのが、200人ほど。
ライカークの冒険者は、武器も壊れ、防具も半壊状態ですので、戦力にはなりません。」

この時、別の報告が入る。

「ギルマス!魔物の群れがフィンテルの門に到達しました!
このままでは、門が破壊されるのも時間の問題です!」

「くっ!早いな。戦える者達を集めてくれ。
そして、門の前に集合だ。俺も準備をしたら行く。」

報告をした2人は、ギルマスの言葉を伝える為に、部屋を飛び出した。

コーヤSIDE:

魔物の群れに近づき、鑑定で刀が通じるのかを確認する。

「うん。どうやら、耐久力が15000以上の敵はいなさそうだ。早速、始めるか。」

刀の効果は絶大で、簡単に倒し、無限袋に収納して行く。

無限袋は、時間がある時に、こつこつと合成した成果だ。

30分後

しかし、魔物の群れは、なかなか、減りそうも無い。

「う〜ん。大技使った方が良いのかな?」

フィンテルの方を見ると、戦える人を集めて、対抗しているようだが、
どうにも、人数が少なすぎる。

「あ。良い事考えた。やってみよう。」

僕は、地形を見ると、ライカークからフィンテルまでは、ほとんど、一直線なので、
魔物は何も考えずに突入して来る。

しかし、間に壁を置けば、少しの時間を作れる。

「壁の設置は、こことここに。」

フィンテル側の人が、突然現れた僕に驚いていた。

とりあえず、高さ3m、幅5mほどの壁を直線の間に、二箇所設置。

当然、強化魔法を使っているので、時間を稼ぐ事が出来る。

この後に、進軍を邪魔するように、強化石壁を設置して行く。

そうすると、フィンテルの冒険者側にも余裕が出来始め、倒すスピードが上がった。

ただ、残念ながら、魔物の数が少なくっていると思うが、なかなか、減らない状態だ。

午後5時

冒険者側の頑張りもあって、徐々にではあるが、こちらが優勢に傾き始めた。

フィンテルとライカークの間にある森まで、押し返している。

「うん。良い感じ。残った強化石壁は撤去して、ここに設置しよう。」

「コーヤ!」

僕を呼ぶ声がしたので、声の方に振り向くと、ルクウェルさんがいた。

「ルクウェルさん。前に出すぎですよ?」

「今はそんな事を言っていられん。それより、お前が設置してくれた壁には助かった。」

「それなら、良かったです。
だいぶ、魔物の勢いが無くなったと思いますが、まだまだ、来ると思います?」

「分からん。コーヤにお願いがあって来たんだ。
その武器は、お前が作ったんだろ?余っている武器があれば、分けてくれないか。
武器が無くて、見ているしか出来ない者達が多くいる。」

「分かりました。(武器が入っている魔法袋(中)を渡す)
その中には、色々と攻撃力と耐久力を上げる為に、試行錯誤したのが入っています。

どれだけ、使えるかは分かりませんが、使えるなら使って下さい。」

「ああ!助かる!俺達は、準備が整い次第、前線に出て、一気に叩くつもりだ。
いいか、死ぬなよ。」

「ふふふ。当たり前です。」

「また、後でな!」

ルクウェルさんがフィンテル方面へ走って行く。

「さて、森がどうなっているか、偵察してみるか。」

最近、安定して来た瞬動を使いながら、数分で森に到着して、鑑定や分析を開始する。

調べて行くと、どうやら、今回の氾濫による魔物の数は2000と表示された。

最大1万ともあり、1万だともっと被害が出ただろうと思う。

そして、10分後に、氾濫が起きた場所を特定出来た。

その場所は、ライカークの眼の前の洞窟で、ダンジョン化した事により引き起こされたらしい。

現在の魔物の数は、残り500までに減っていた。

「よし。ダンジョン化した洞窟に行くか。」

ダンジョン化した洞窟

「はっ!(ざしゅっ!)」

このダンジョンに残っている魔物は、
外に出た魔物よりもランクが1つ上の様に思えた。

そこで、耐久力が減って危ない刀から、特典黒装備に変更して、
最深部めがけて魔物を倒して行く。

ここの魔物は、レア度5以上の素材が多く出るので、
通常武器のルクウェルさん達では、難しいと感じた。

ダンジョンを下って30分で、最下層の15階に到達した。

以前のダンジョンは、20階だったけど、
今回は15階で中途半端の様に感じるけど、何か法則があるのだろうか。

「さて、ここにラスボスがいるのかな。」

きーーーーー

重量感のある扉を開けると、
ゴブリンロード、ゴブリンキング、オークジェネラルなど、50体程いた。

「ほう。良くここまで来た。褒めてやろう。しかし、お前の命はここまでだ。行け!」

オークジェネラルが、ゴブリンロードやゴブリンキングに命令を出す。

しかし、魔物の気配で、ある程度の個体を推測していたので、
身体強化で攻撃力を上げていたので、苦労する事無く、ゴブリンの集団を撃破できた。

「ふむ。そこまで出来るとはな。俺を本気にさせた事を呪うがいい!」

策があったので、わざと大変さを演出しつつ、攻撃をする。

「くくく。俺では荷が重かったようだな。せっかくここまで来た褒美だ。
俺の最大技で倒してやろう。」

オークジェネラルは、自身の最大の攻撃力を誇る技で、僕を倒そうとするが、
逃げていると見せかけている間に背中に貼った札の効果により、不発に終わる。

「なっ!なんだと!?」

「僕がただ逃げていると思いました?あなたに吸収札を貼らせてもらったんです。
良い感じに結果が出ましたが。」

「なんだと!(片膝を付く)くっ!」

「さて。そろそろ終わりにしましょうか。さよならです。」

僕は、高速で近づいて、オークジェネラルの頸を落とす。

「ふう。とりあえず、終わったかな?後は、探索するか。」

最下層の大部屋を探索すると、奥に山積みの品があるが、
以前のダンジョンとは違い、収穫は無かった。

あと、ダンジョンコアを探したけど、今回も見つける事が出来なかった。

たぶんに、オークジェネラルが吸収したのかも知れない。

他の階でも、収穫が無かったので、最下層の魔物の亡骸を収納し、
山積みの品も回収し、ダンジョンから外に出た。

フィンテル近郊

僕が外に出ると、森にいた魔物は、フィンテル方面に向かったらしく、いなかった。

そのまま、森を抜けると、魔物を解体したりと、後片付けをしていた。

「コーヤ!探したぞ!どこにいたんだ。」

「ルクウェルさんお疲れ様です。
氾濫の発生源を見つけたので、中にいた魔物は倒しておきました。」

「なに?本当か?中には何がいたんだ?」

「途中の階は、外の魔物と同じでしたけど、最下層はレベルが高い場所でした。

オークジェネラル・ゴブリンロード・ゴブリンキングなど50体いました。」

「なんだと!?オークジェネラルがいたのか?」

「ええ。どうも、オークジェネラルがコアを吸収した様で、だいぶ、強くなっていました。

ただ、序盤で吸収札を貼っていたので、徐々に弱っていきましたから、
ある程度、時間稼ぎすれば良かったので助かりました。

もし、智慧のある魔物だと、上手く行かなかったと思います。」

「そうか。それは、コーヤだからこそだな。

そうだ。コーヤが作った武器の評判が良いぞ。

フィンテルに製法を伝えてくれないか?」

「そうですね。僕としては構いませんよ。ただ、鍛冶師の皆さんが受け入れるか。」

「それは俺がなんとかする。
なんと言っても、今までの武器より、攻撃力と耐久力が高いからな。」

この後、少々今後の事を話して、解散した。

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