最終更新日 2022/06/05

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85話 鍛冶場の地下探索とドラゴン

11月17日(日曜日)

今日は、いつもよりも早めに、ログインして、
鍛冶場の地下探索をする事になっている。

11月13日(水曜日)

この日も、魔法陣の研究をしていて、宝石が足りなくなったのだ。

「う〜ん。また、失敗かぁ。次を・・・。あれ?(宝石箱を見る)無い?」

「そう言えば、一番最初に研磨した宝石しか、持っていませんでしたね。」

「さて、どうしようか。」

それで、宝石を探す事になったのだけど、
以前、アカネさんの知り合いのサーシャさんに聞いたけど、
フィンテル近隣では無いようだ。

色々と悩んだ結果、拠点を探索してみた。

建物を復旧させて、一通り見て回ったけど、素材は置かれていなかった。

ただ、本館には、状態保存の魔法がかけられていたので、
賊などに奪われない様に、隠したのではないかと考察した。

調査の結果、施設で日常に使っていたと思われる、素材箱が見つかったが、
そこには、素材が入っていなかった。

もしかしたら、売却時に持って行ったのかも知れない。

最後に、他とは違う反応があった鍛冶場に来ると、
一角に地下へと続く階段が姿を現した。

気配を探ってみると、魔物の気配はしなかった。

「ここって、地上を鍛冶場にして、地下を採掘場にしていたのですね。」

「そうらしいね。下に宝石の原石なんかあると良いんだけど、どうなるか。」

「今から行きますか?」

「いや、今日は止めとこう。時間の余裕がある日曜日にしよう。」

という事で、これから、潜って行く。

当日

「さて、行くか。」

魔法(初歩)のライトを使い、慎重に一歩一歩降りて、やがて、最後の段に着く。

「え〜と。(周りを確認)良し。大丈夫そうだ。」

階段の終着地の前には、戸があったので、ここも慎重に開ける。

開けると、採掘痕があり、広い空間があった。

「うわぁ。すごい広いですね。」

広さとしては、先を見る事が出来ないので、拠点が入るかも知れない。

「でも、ここまで、掘っているのなら、この階は無理かな。」

マップを埋めるのと同時に、鑑定で鉱石等が無いかを調べる。

「うん。やっぱり、掘り尽くされているか。」

地下二階の階段を見つけたので、降りて行く。

しかし、めぼしい物が無く、地下7階まで下った。

「お〜、ここまで下がると、未採掘もあるなぁ。(周りを見渡す)」

この後、一時間程採掘すると、反応が消える。

「ふう。なんとか、小さい宝石は見つかったか。」

「はい。ただ、これからの事を考えると、”中”から”大”辺りが欲しいですね。」

「時間もあるし、もう少し下ってみよう。」

地下10階

各階、一時間程で反応が無くなり、3時間後には地下10階にまで来ていた。

「とうとう、地下10階か。最終階かな?鑑定。」

鑑定すると、ミスリルや”大”サイズの宝石などが見つかる。

「おぉぉぉ〜!色々とありますね!掘りましょう♪」

休みながら、3時間程、採掘。

「きゃぁぁ!」

「ユヅキ!!」

声の場所に向かい、ポッカリと空いた穴を覗くと、ユヅキが尻もちをついていた。

「いたたた。(腰を擦る)」

「ユヅキ。大丈夫?」

「はい。大丈夫です。それより、この場所は何でしょう?」

どうも、ユヅキが掘っていた岩の裏に空間があったようだ。

繋がった空間

歩きながら周りを調べると、採掘で出来た穴側と反対側に通路があった。

「う〜ん。これは、ダンジョン?」

僕達が、場所について考察していると、
採掘で繋がった穴と反対側の通路の方から、大きな力を感じた。

「え!?この力ってドラゴン?(冷や汗)」

「これは。魔王よりも大きいですよ(冷や汗)」

≪あなた方は、誰ですか?≫

ドラゴンかも知れないという事で、
二の足を踏んでいると念話で、女性の声が聞こえて来た。

「(念話に対して)あの!僕達は、違う方向から採掘していたら、
繋がってしまっただけなので、敵意は無いです!」

≪なるほど。確かにあなた方からは、敵意は感じません。

そこで、1つお聞きしたいのですが、今は何年でしょうか?≫

「フォニア歴399年です。」

≪その歴は聞いた事がありませんね。

イルサ暦に存在した、ウルラサ王国のその後について知りませんか?≫

「あなたは、イルサ歴からここにいるんですか?」

≪いいえ。違います。

私は神魔戦争の時、黒龍と戦い、重傷を負ったので、
この場所でキズが癒えるまで、眠る事にしたのです。≫

「なるほど、そうだったのですね。話は分かりました。

現在は、イルサ歴よりも、最低でも500年以上経過していると考えられています。」

≪500年ですか。そんなにも寝ていたのですね。

しかし、なぜ、曖昧なのですか?≫

「それは、古文献が極めて少ない為に、反映出来ていないのです。」

≪そうですか。それであれば、私が寝る前に当時の人達に、
後世に遺す品々を、守護して欲しいと頼まれました。

状態保存の魔法をかけておいたので、少しは役に立つかも知れません。

こちらに来て、確認してくれませんか?≫

この後、ドラゴンの誘導により、寝床に到着し、確認させて貰った。

それによると、ウルラサ王国時代にも存在し、
なおかつ、現在も存続しているライユール王国が基準として使えそうだ。

「ライユール王国を基準に考えれば、正確な年代を知る事が出来そうです。」

≪それならば、そこにある品々は全て差し上げます。

元々、後世の発展に役に立たせるのが目的です。

ですが、1つお願いがあります。あなたからは、世界樹の匂いがします。

連れて行ってくれませんか?≫

「え〜と、その大きさでですか?」

≪あ〜、そうですね。このままだと、色々と問題になりそうです。

なので、人化しますね。≫

そう言うと、ドラゴンが光り輝き、光が収まると、30歳程のお姉さんが立っていた。

「そう言えば、名を伝えるのを忘れていました。

ウルラサ王国では、白龍ライリー・レイナの名を貰いました。」

「それでは、拠点に案内しますね。」

拠点

ライリーさんが守っていた品々を無限袋に収めて、
坑道を通って、拠点へと戻って来た。

そして、ライリーさんには、世界樹劣化版を見て貰った。

「これが、先程聞いた、世界樹の劣化版ですね。

良い手入れをしている様で、喜んでいます。」

「分かるんですか?」

「分かるとは言っても、感覚的にですけどね。

それにしても、この地は土地の力が大きく、素晴らしいですね。」

「僕としても、偶然、安く手に入ったので助かりました。」

「ここにいると、すごく落ち着きますね。どうでしょうか?遊びに来ても良いですか?」

「ええ。構いませんよ。ねっ、ユヅキ?」

「はい!(笑顔)」

この出会いにより、過去の遺物を多く入手出来た。

本類

全て二部複製し、一部は僕が、一部は王宮図書館特別室、原本は無限袋に保管。

機械類

王宮でテストをして、有効に使えそうだと判断されれば、各地で利用。

アイテム類

装備品:各街に払い下げ

ポーション系:

数が少ないので、基本、王宮で保管。

ただ、現代に残っていない部類は、研究所設立し研究。

その他:使い方が不明な物は、僕が貰った。(全体の二割)

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