最終更新日 2022/06/05

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63話 フィンテル発展と闘技大会賞品

9月26日(月曜日)

今日はフィンテルの発展告知の後のお披露目の日。

「お〜〜!コーヤさん!すごいです!」

「ホントだね。ここまで変化するんだ。」

僕達は、北門から入ったが、入ってすぐに、大きく発展した姿を見た。

そして、発展したフィンテルを眺めていると、ヴィオさんが、僕達に声をかけた。

「や〜。コーヤ君とユヅキちゃん。どうだい?すごいだろ?

国王様が、色々なアイディアを募集してね。

フィンテルで実験的に採用して、大きく変わったんだ。
これも、コーヤ君が教えてくれた事だよ。」

「僕が?、別に自分で出来る事をしただけですよ?」

ヴィオさんは終始、ニコニコ顔だ。

「そこだよ。コーヤ君だけで、それだけの事を出来るなら、
他の考えを持っている人だっているだろう?

他の人にどれだけのアイディアがあるのか、募集して見たら、
嬉しい事に、有意義な物が多かったんだ。

そこから、フィンテルで実現出来たのを、1つの形として、
今後、国中に広めようと言う話になったんだ。

それだけ、コーヤ君は僕達が考えていた事を良い意味で壊してくれたんだ。ありがとう。」

ヴィオさんは、そう言うと、深々とお辞儀をした。

「ヴィオさん達の意識改革の手助けを出来たなら、僕としても嬉しいです。」

「あとね。騎士団でも、余裕が少し出たから、自分達の装備は自分達で作ろうと考えて、
鍛冶職人を募集したら、コーヤ君程ではないけど、有能な人材が来てくれたよ。」

「へぇ〜。それは、良かったですね。ひと安心ですね。」

「本当だよ。それじゃあ。僕は見廻りがあるから、ここで失礼するよ。」

ヴィオさんは、見回りに戻って行った。

「僕達も色々と周ってみようか。」

「そうですね。自分の生まれた土地なのに、違う様に感じるのは不思議ですね。」

周って分かった事は、鍛冶技術を筆頭に生産関連の技術が、発展以前から3割程上昇していた。

例えば、鉄素材しか扱っていなかった鍛冶職人が、
最高鋼製品まで作る事が可能になっていた。

他にも、建築技術は、平屋建築から2階建て建築が可能になった。

あと、料理も、今まで原始的な「焼く」や「煮る」位しか出来なかったのが、
炒めるなどの調理法が、可能になった事で、
料理のバリエーションが増えて、飲食店は大盛況だった。

9月27日(火曜日)

王宮から呼び出しを受けた。

「それで、僕に用というのは?」

「コーヤも聞いているかも知れんが、王都近くに常設の闘技場を建設中なんじゃ。」

「戦える者の育成の為ですよね?ちなみに僕は出ませんよ?」

僕は、念の為、国王様に釘を刺しておく。

「それは、知っとる。

出場の事ではなく、闘技大会で出す優勝者への品とかを作って欲しいのじゃ。」

国王様は、僕が出場しないのは分かっていた様だ。

「他の人ではダメなんですか?」

「いや。問題はない。しかし、闘技場を作り、闘技大会まで開くのに、
賞品に魅力が無くては人が集らんと思ったのじゃ。」

「僕の作品で人が集まりますかね。」

「当然じゃ。試作品なのに、あれだけの武器を作るのだからな。」

「私も実際に使って見て素晴らしいと感じました。

なにより、相手の心理を読んだ上で作られたのには、すごく、驚きました。

なので、優勝者への賞品をコーヤ様が作られれば、私達も誇らしいです。」

ソアリスさんはしきりに感心している。

「ちなみに、闘技大会の日にちは決まっているんですか?」

「大まかには決まっておる。
予定では、10月末日までに完成し、11月の初旬に大会をする。」

「なるほど。募集はどうなんですか?」

「募集は大会当日まで受け付ける予定だったんですが、
現時点で200人以上の応募があるので、急遽、予選を行う事が決定しました。

場所は、闘技場の近くに特設会場を設置して対応します。」

「分かりました。アイディアはありますし、
変形武器も完成の目処が立ちましたし、10月中に持って来ますよ。」

「お〜〜!そうかそうか!それは、助かる。頼むぞ!」

拠点

僕達は、魔法陣を使った最高傑作の変形武器を完成させた。

今までの店売り武器の耐久度は高くて1000程、
自分が作った武器の耐久力が10000。

ダンジョン産の武器の耐久力は15000、
魔力を金属に流し込む方法で30000まで耐久力を上げれる様になった。

貰った鱗の粉末を混ぜ、魔法陣の〈強化〉を付与し、パーツをレベルアップさせる事により、
耐久度を50000まで押し上げる事が出来た。

武器一つ一つに細工を施し、切り札も装着して、
攻撃力と防御力を兼ね備えた武器になった。

切り札は、魔王の体力を削ったように、相手の体力を削り、その力を流用して、
相手に高出力攻撃としてぶつけるもの。

次に、武器と防具一体型の製作に移り、武器は変形武器で決定で、
防具は軽装備型と重装備型を2種類作った。

武器のみバージョンでは、〈吸収〉を使ったが、一体型バージョンでは、
〈吸収〉の他に、〈進化〉も付与し、絶望的な相手でも行動を起こせる様にしている。

ちなみに〈進化〉は、付与された装備を一度自壊させて、再構成させるパーツだ。

進化と名が付く通り、攻撃力は一気に跳ね上がる。

しかし、常時使える訳でなく、心の底からの闘争心を奮い立たせる条件が必要となる。

上記の他にも、劣化版転移羽、吸収札などの製作に入った。

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