最終更新日 2022/06/05

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24話 誘拐犯捕獲成功

冒険者達が、魔獣退治に頑張っている頃、
コーヤ達はエリシア誘拐事件の首謀者達を追い詰めていた。

「ボス。先程、伝令で南に向かって、海の街アクセリア近郊に逃亡用の家を用意したので、
フィンテルからそこへ向えと言う事です。」

「お〜!そろそろ、ここに隠れているのも飽きて来たところだからちょうど良い。
今日の夜に、出発するから準備しろ!」

午後9時頃

「おい!こんな時間にどこに行くんだ。」

「これはこれは。お仕事お疲れ様です。親方から、工房から直接送って欲しいと
頼まれていた商品を、今日中に送れって言われまして、急いで届ける予定なんですよ。」

「で?どこまで、行くんだ?」

「南下して、海の街アクセリアまでです。」

「まぁ、そういう事情ならしょうがない。
魔物が襲って来るかも知れないからな。気を付けて行け。」

門を開ける。

「ありがとうございます。では。」

馬車が通り過ぎた後に門が閉まる。

「くくく。どうやら、門番は間抜けらしい。あいつ、荷物も調べなかったぜ。」

「や〜。こんな遅くにどこに行くんだい?」

1人の男が、出て来たばかりの馬車に声をかけた。

「え?ああ。工房の親方のお使いなんですよ。」

「お使いねぇ。じゃあ。荷物見せて貰っても構わないね?何を送り届けるんだ?」

その時、馬車の荷台に乗っていた、首謀者達7人が姿を現し、男を囲んだ。

「兄ちゃん。余計な事に首を突っ込んだ自分を呪いな!」

武器で男の首を飛ばそうとするが、片手で受け止められる。

「う〜ん。貧弱だなぁ。訓練とかしているのか?」

「くっ!てめぇ!なにもんだ!」

「僕かい?僕は、この街フィンテルの騎士団長さ。」

「ちっ、なんでこんな所に騎士団長なんか!」

「うん?簡単な話だよ。街の中で騒いで欲しくなかったからね。
だから、外に出て貰っただけだよ?」

「と言う事は、門番も!」

「さて、時間稼ぎはこれで終わりだ。あとは、よろしく。」

その直後に、馬車の周りの土が盛り上がり壁が形成される。

「まずい!今のうちに逃げるぞ!」

ところが逃げる事は叶わなかった。

「な!?いつの間に!草が足に絡まっていやがる!くそっ!!」

もたもたしている間に、壁が完成し天井も完成した。

「ちっ!おい!誰か、この壁を壊せないか!」

「ボス。全然、ビクともしません!」

「お困りかな?」

暗闇から怪しい男が現れた。

「あんたは!どうやって入って来た?」

「私にかかれば、このような場所に出入りする事は容易い事。
それで、助けて欲しいですか?」

「ああ。もちろんだ。助けてくれ!」

「あなた達は、まだ、使えますしね。助けましょう。馬車の周りにあ・つ・ま・・・。」

「おい!ど・う・・し・・・。」

この場所にいる人間は眠りについた事を確認し、土魔法を解除する。

「コーヤ君。お疲れ様。思いがけず、依頼者を捕まえる事が出来たのは大きいよ。」

「この依頼者は何者なんでしょうか?」

「あ!コーヤさん、こちらもエリシアさんを無事発見出来ました。
現在は、騎士団の詰め所で、休んで貰っています。」

僕達が話をしているとユヅキちゃんが来て、発見の報告をしてくれた。

「ユヅキちゃんもお疲れ様。とりあえず、遅いから今日は解散にしよう。
申し訳ないけど、明日、詰め所に来て貰えるかな?」

「分かりました。」

こうして、エリシア誘拐事件は2年の歳月を経て、依頼者と首謀者達を捕獲し、
被害者であるエリシアを無事保護出来た事で、決着させる事が出来た。

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