最終更新日 2022/08/23

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古事記 へようこそ Welcome to Japanese History

 第一章天之御中主神から伊邪那岐命と伊邪那美命まで

神世7代までのまとめと時代考証

解説

02

「阿毎」と「阿麻」

前回で、今まで本家と考えていた「阿毎一族」が、「北狄」という「遊牧民」で、
古代中国の色々な地域にいた「倭人」の仲介により、
南朝鮮に辿り着いた可能性がありそうだと推測をしました。

今回は、「阿毎一族」と「天(あま)一族」の関係を、改めて考察します。

「阿毎」と「阿麻」

前回で、「阿毎」の漢字の意味は、「常に良い状態にする」となり、
「遊牧」に必要な「草」を対象としていたと思います。

「阿麻」は、「良い麻」で、「麻」の栽培も視野に入ります。

「阿毎」と「阿麻」の二つが、「似たような意味を持つ」と考えると、
全くの無関係の可能性は低い様に思います。

最低でも、交流が出来ていたのは確かだと思います。

「阿毎一族」は、「倭人」と「淮夷民族」と接触し、
「水稲栽培技術」を身に着けて、南朝鮮に定住したと思われます。

では、「阿麻」の「麻」も「栽培」の意味があるのならば、
「天(あま)一族」はどこで、その技術を入手したのでしょうか。

起源

麻の起源を調べると、Wikiに下記の様に書いています。

カンナビス・サティバ (Cannabis sativa) は、繊維と、穀物としての実のために
12000年前には中央アジアで栽培され、急速に広まっていった。

2019年の考古学的調査の集成からは、
大麻の起源はチベット高原の青海湖周辺であると推定され、
最初欧州へ次に中国東部へと広まった。

人類による植物の栽培の早期から人類と共存してきており、
それは人類による栽培ゆえに真の野生種は絶滅したと考えられているほどである。

縄文時代早期から前期の日本の9500-10500年前の複数の貝塚から
アサの果実(実)が見つかっており、栽培された可能性は高いが、
いずれにせよ食用であるため利用されていたことには間違いがない。

Wiki

他のサイトでも似たような記述になっていて、
麻の栽培は、生活に必要な技術と考えられ、
「阿麻一族」が、習得したとすれば、既に珍しい技術では無いと言えそうです。

なにより、列島でも貝塚から見つかり、列島に移住した当時、
先住民族は栽培技術を普通に使っていた可能性が高い様に思います。

とすれば、なぜ、この「麻」を一族の名にしたのでしょう?

考えられるのは、「麻」に「似た植物」の可能性です。

古事記では度々、「〇〇に似た」と解釈できる状況が多々あり、
この「麻」もそうではないか?と考えます。

そこで、「麻」の情報を調べましたが、
「ケナフ」など関係がありそうな情報はありましたが、
「良い麻」に繋がりそうな情報はありませんでした。

経路

3パターン程あります。

「阿毎」と「阿麻」が同族

「現上海市」までは一緒に来た可能性があると思います。

もしくは、「現上海市」まで南下の最中の可能性もあります。

「阿麻」が「阿毎」の分家

これは、「現上海市」で分かれたのか、
「南朝鮮」で分かれたのか、どちらも可能性が高く、判断出来ません。

「阿毎」と「阿麻」が別族

経路不明です。

まとめ

「別族」は、文献から読み取れないので判断出来ませんが、
今まで「分家」の一択でしたが、「同族」の可能性もありえそうです。

天なる地

「天(あま)一族」が、「天帝思想」により、「天帝」を拝しているとすれば、
「北極星」とは無関係では無いと思います。

とすれば、「天なる地」は、
「生活出来る場所」・「高所」で「高地」が候補地になります。

「高地」を調べると、Wikiには、「高地」について下記の様に書かれています。

高地は、比較的緩やかな起伏の、標高が高い地域のことであるが、
海抜が低い地域に比べ気温は低く、また低地から昇ってくる風があるところでは、
空気が冷却される過程で湿度が上がり、湿潤となりやすい。

こうした事情により、周辺に乾燥帯が広がる地域の高地でも、豊かな植物相が形成され、
更にはこの植物相に依存する形で動物も繁殖している場合もある。

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高地は周辺に険しい地形がある場合に自然の要衝として機能し、
ここに限定して集落が形成される場合もある。

Wiki

上記にある「集落」の1つが、
「天(あま)一族」の集落だったのではないか?と考えています。

一番の問題は、「水源」ですが、「滝」・「泉」など考えられますが、
一族が使える程の量が、当時、存在していたのでしょうか。

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